ナニワ2輪放浪

掲載日:2006年04月28日 ツーリング情報局関西エリア    

大阪をハーレーで快走!
まずは腹ごしらえから

関西レポートもはや3回目となりました。南国風の島、風情のある山里など王道のツーリングレポートが続きましたので、今回は敢えて王道から外れ、大阪市内を中心とした“街"を走ってみることにしましょう。ツーリングというと風光明媚な田舎に向かって走るのがやはり気持ちいいですが「時間に余裕がない」、「夜にショートツーリングがしたい」という方には“街ツーリング"もなかなかオススメです。

イメージさて、今回の舞台に選びました“大阪"と言えば、皆さんどんなイメージを思い浮かべますか。「食い倒れ」や「荒い運転、短すぎる車間距離(笑)」などいろいろ浮かびますね。さすがに日中はバイクで走るのを楽しめる街ではありませんが“食いドコロ"、“見ドコロ"は街中の方が案外多いものです。そこで、少し時間が空いたときに走っていけるオススメスポットをいくつか紹介して参りましょう。

まず、大阪周辺をバイクで駆け抜ける前に、腹ごしらえといきましょうか。食べることから始めるツーリングも、なかなかいいものです。私が今回お邪魔したのは大阪市港区にある「小山お好み焼店」。大阪ドーム近くの、昔ながらの商店街の中にあるお店です。こちらはTVや雑誌などで何度も取り上げられており、地元では有名なお店。よくよく話を聞いてみると、なんと創業は昭和29年だそうで、歴史ある老舗のよう。しかも、ここの女将さん(通称“ローラ"さん)は何とハーレーに乗っており、お店にはバイク乗りが多く訪れます。なかには、はるばる関東から日帰りでお好み焼を食べに走ってくるバイク乗りもいるんだとか…スゴイですね。腹を空かせたバイク乗りにオススメなのは「ローラ焼」。こちら、メニューには載っていない“裏メニュー"なんです。豚、イカ、山芋、卵がふんだんに使われたなんとも豪華な逸品。焼きあがったお好み焼きが鉄板まで運ばれてくると、その上にネギをどっさりと乗せてくれます。半熟の卵をハシで潰し、とろりとした歯ごたえを楽しみながら食べるローラ焼はどこか懐かしい味のする、なんとも美味なお好み焼でした。

*ちなみに「小山お好み焼店」は商店街の中にあるため、バイクの駐車が心配かもしれませんが、お店のすぐ東側、商店街の中ほどにバイクを停めるところがありますので、来店前に電話で確認し、行ってみてください。

609億円のゴミ処理場を横目に
ある意味贅沢な? お昼寝

イメージさて、腹が満たされれば…人間眠気を覚えてくるもの。そんなときは早まってバイクを走らせてはいけません(笑)。すぐに昼寝スポットに向かいましょう。街中ではのんびりと休憩できるところはなかなか見つかりませんが、大阪市内には私のオススメスポットがあります。「小山お好み焼店」から43号線に出て、ほんの5分ほど神戸方面にバイクを走らせ「北港通り」を左折し海の方へバイクを走らせてください。北港は「ユニバーサルスタジオ」があるところなのですが、バイク乗りにレジャーパークは無縁。思わず立ち寄りたくなる心を押しとどめ、北港通りを直進し「此花大橋」を渡ります。左右に大阪湾が見え、非常に景観がいい橋なのですが、海風が強い日もあり、走行には少し気をつけてくださいね。「此花大橋」を渡れば、そこは「舞洲」というエリアです。橋の半ばほどまでバイクを進ませると前方に奇怪な建築物が目に入ってきます。原色の色でカラフルに飾られた、いかにも大阪らしい建物です(笑)。そのド派手さは「これもユニバーサルスタジオ?」と勘違いしてしまいそうなほど。実はこの建物…「ゴミ処理場」なんです。正式には「大阪市環境事業局 舞洲工場」というらしく、有名なデザイナーに依頼し609億円もかけて建てられた大阪名物の建築物です。話のネタとして一見の価値がありますよ。

イメージ思わず立ち止まってじっくり見学してみたくなりますが、ゴミ処理場は“チラ見"で駆け抜け、そのまま真っ直ぐ走ってください。途中には、一般の人でも空中遊覧が楽しめる「舞洲ヘリポート」、ゴーカートをレンタルして走行できる「舞洲インフィニティサーキット」など魅力的な看板が目に入りますが、そこは強い意思で誘惑を振り切りましょう。少し走ると「ロッジ舞洲」という施設に到着します。ここが私の昼寝スポットなんです。大阪市内では珍しくキャンプができる施設で、ログハウスで宿泊ができ、キャンプエリアもある施設です。大阪市内にもテントを張る場所があるんですよ、知っていましたか? 旅の途中に大阪に立ち寄られる方、この舞洲で宿泊するのはアリかもしれませんよ。さて「ロッジ舞洲」でバイクを停め、中を散策してみましょう。施設内のBBQエリア、キャンプエリアを越え奥まで進めば、海が見える芝生の広場が見えてきます。ここで一眠りするのは最高です。海から吹き込んでくる海風が気持ちよく、芝生に横になると、あまりの気持ちよさに思わずうたた寝すること間違いなしです。

旨いコーヒーで英気を養い
そして伊丹空港へ

イメージつい長居をしてしまう「ロッジ舞洲」ですが、少しはバイクの距離を伸ばしてやらないとツーリングレポートになりません。でも…気が付けばお好み焼も消化しきってしまい、少し小腹が空いてきた気がします。時刻も3時が近くなってきましたので、どこかで“お茶"といきましょうか。「ロッジ舞洲」からは走ってきた道を少し戻ります。少しと言っても、実際は小山お好み焼店の方まで戻るんです(笑)。「みなと通り」まで戻り、小山お好み焼店のある商店街は素通りし、大阪ドームを右に見ながら2~3分走ってください。左手に小さな神社(茨住吉神社)の鳥居が見えてくれば、鳥居の角の道を左折し、少し入ったところに目的地「PANHEAD'S HEAEN SALOON」があります。ここは、私が大阪に取材に行った帰りには必ず立ち寄るカフェレストランで、地元のおばちゃんから近県のバイク乗りまでが訪れる人気スポットです。名物はなんといっても「5インチバーガー」。小食な方だと食べきれないかもしれない、アメリカンサイズのハンバーガーが出てきます。その他のメニューも豊富で、何度行っても飽きないお店なのですが、今回の私の目的は“お茶"です。実はここには「バイカーコーヒー」というメニューがあり、エスプレッソマシンで入れてくれる旨いコーヒーがあるんです(なんと400円で飲み放題!)。カップ1杯のコーヒーでは満足できない、欲張りな方、じっくりと休憩したい方にはオススメのメニューです。なお、週末には手作りのパンが店内で食べられますので、ラッキーな方はコーヒーに加えてパンも注文し、小腹を満たしてください。

イメージ「食って寝てばかりなの?」という苦情が来そうですので、最後にとっておきのスポットをご紹介しましょう。昼ごはんを食べ、3時のおやつもしっかり取ってカロリーを補給しましたので、少しだけ遠出です。目的地は…「大阪国際空港」です。伊丹空港と言った方がわかりやすいかもしれません。空港の中を見学しようというのではありません。空港のそばの川べりに向かいます。実はこの川べり、伊丹空港の滑走路のすぐ横にあり、着陸するジェット機が頭のすぐ上を通っていきます。ド迫力ある景色が楽しめるスポットで、地元では有名な場所なんです。

ここからの道は少しわかりにくいのでご注意ください。「みなと通り」を抜け「野田阪神」方面に向かい、国道2号を神戸方面へ進みます。淀川を渡り2つ目の信号の「野里交差点」を右折してください。そのまま進み176号線を宝塚方面へ。渋滞の多い道ですが、ここは我慢して進みましょう。176号線に沿って走る阪急宝塚線の「服部駅」を過ぎると、交差点の名前に注意してください。次の「曽根駅」の手前に「城山町2」という交差点がありますので、そこを左折です。あとは高速の高架を越え、まっすぐ走るのみです。そうすると「千里川」という小さな川があり、小さな橋がかかっているポイントに差し掛かります。ここが目的地です。それほど目立つ場所ではないのですが、週末になると近所の人やなぜか観光バスまでが止まり、皆さん「千里川」の川沿いの道を空港の滑走路の方に少し歩き、空をポカーンと見上げています。10分に一機くらいのペースでジェット機が滑走路に降りてきますので、30分も入ればお腹がいっぱいになるくらいジェット機の着陸を見ることができます。ただ、伊丹空港は近隣との兼ね合いで朝7時~夜9時までしかジェット機の離着陸はできませんので、ここへ行くときには時間帯に注意してくださいね。

>> 今回のルートマップはこちらから

スポット紹介

小山お好み焼店

住所/大阪府大阪市港区南市岡3-3-22

電話/06-6582-0299

休日/火曜日

営業/AM10:00~PM18:30

URL/小山お好み焼店

PANHEAD'S HEAEN SALOON

住所/大阪府大阪市西区九条1-13-3

電話/06-6582-1981

休日/月、第1、第3日曜定休

営業/AM10:00~PM10:00

バイクブロスマガジンズ編集部
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