『ツーリングのつぼ』

風防の効果と購入の実際

掲載日:2014年01月28日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

走るたびに気がつくのだが、すぐに忘れてしまうことのひとつに、“東京の気温は、環八を境に下がるのではないか”、という仮説がある。都心で用事を済ませて甲州街道を郊外へ向かって走ると、環八を過ぎたあたりで急に風が冷たくなる気がするのだ。多摩地区には公園や畑など緑の大地が多いので、それが原因なのだろうか? 夏は涼しくなっていいのだが、今の時期にはツライ。おまけに明かりも少なくなる気がするので、6Vのヘッドライトでは暗くて頼りない。最近の自転車に付いたLEDライトの方がはるかに明るい気がする。

この寒さを少しでも和らげるため、我がベスパには、毎年秋から春まで、クッピーニの風防を取り付けることにしている。この風防は背が高く、頭の上までカバーしている。横幅もあり、グリップの端までカバーしているので、ハンドルカバーほどではないが、風が直接当たることを防いでくれる。さらに、多少の雨なら防いでくれる効果もある。

デメリットは、その重量によりハンドリングが重くなり、その表面積により強風にあおられてしまうこと。そして問題としては、見た目のカッコ悪さだ。これは加齢による美的感覚のマヒでカバーするしかない。

風防を購入する時には、その高さを気にしたい。目の高さにあると、視界にかかって目障りに感じるだろう。かと言って低いと効果が少なく、高すぎるとカッコ悪い。製品の単体と取り付け後の高さは異なるので、なかなかカタログ値だけでは判断できない。通りすがりの、その製品を付けている同じ車種を横目で見て、想像するしかない。なんでこんなことを書くかというと、クッピーニの風防をカタログで注文したら、想像よりも巨大なモノだったからだ。私は値段や生産国ではなく、設計者の意志が感じられる製品が好きだ。「なぜイタリア人が、このサイズに設計したか」を考えながら使い続け数年経つが、残念ながら、いまだ明確な答えは見つかっていない。

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