『ツーリングのつぼ』

お金の持ち運び方(2)

掲載日:2013年12月24日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

さらに時間が長くかかる海外ツーリングの場合、もう少し工夫が必要になる。私はお金をトラベラーズチェック(T/C)、クレジットカード、国際キャッシュカードの3種類に分け、それを2箇所に分けて持っていた。3箇所に分けなかったのは、隠した本人が、どこに隠したかを忘れてしまう危険があったからだ。現金は、盗まれたり紛失したら終わりなので、多くても1万円くらいしか持たなかった。

まずT/Cとは、日本で馴染みはないが、旅行者用の小切手である。サインをしなければ、盗まれても全額補償される安心がある。アフリカでさえ支店があるような会社のT/Cを選べば、再発行手続きのために日本へ帰国する必要がなく便利だろう。ちなみに、日本に来た外国人が円のT/Cを持っていて、コンビニで使えなかった。しかし、日本以外の国では、スーパーでの買い物や宿の支払いなどで、現金よりも信用があって便利に使える。

クレジットカードは、時にパスポートより重要視されることもあった。アメリカやカナダでは、クレジットカードが無いと泊まれないYH(ユースホステル)もあったし、入国税がクレジットカード払いのみ、という国もあった。パスポートは単なる国籍の証明だけであり、支払い能力を示すものではないので、「私は現金主義です」という議論が役人相手にできない人は、持っていると便利だろう。

日本に円で口座を持っていて、外国から現地通貨で引き出せる銀行カード(たとえばシティバンクや新生銀行カード)も便利だった。これは通常、引き出すごとに手数料を取られるのでクレジットカードとの区別がしにくいが、持っていても邪魔にはならないし安心だった。ちなみに、後半の2つは機械を通す必要があるので、電気が不安定な国では使えないことがあった。

最後に、これら貴重品の盗難防止のポイントは、寝る時でもシャワーを浴びる時でも、ものすごく邪魔に感じるだろうが、絶対に身体から離さないことだ。

来年も良い旅を。

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