『ツーリングのつぼ』

林道ツーリング(2)

掲載日:2013年07月02日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

走りを楽しむのならブーツに限る。オフロード用のブーツには、大きく分けて3種類ある。モトクロス用とエンデューロ用、そしてあまり知られてはいないがトライアル用の3つだ。

まずモトクロス用は、天高くジャンプした後の着地の衝撃を和らげるため、プロテクション効果を重要視してある。具体的に言うと、足首が固定してあるので曲がらない。また、ソールは地面に引っかからないようにフラットだ。そしてエンデューロ用は、泥の中でバイクを押したり引いたりすることも想定してあるので、そこそこ足首が曲げられ、ギザギザのビブラムソールが多い。そして3つめのトライアル用のブーツは、たぶん普通の人が手に取る機会は皆無だと思う。見た目はエンデューロ用と似ているけれど、歩くことも想定しているので、上記の2つに比べて圧倒的に軽く足首が動かしやすい。日陰の苔むした石に足をつくことも考えて、滑りにくいソールになっている。

林道ではそこそこ走りを楽しみ、時には観光地を歩いて温泉にも入り、夕方にスーパーで買い物をしてキャンプ場に泊まるといったツーリングライダーには、“歩く=足首が動かせる” という用途が考えられている、エンデューロ用かトライアル用が合うと思う。とは言え、スニーカーほど足首が曲がらないので、特にブレーキ操作には気をつけて欲しい。また、どのモデルもバイクの操作を目的にしている。そのため立ち姿勢での運転を前提にしてあるので、ツーリングに多い座った姿勢では運転しにくいかもしれない。しかし、しばらくしてブーツに慣れれば、バイクとの一体感が出るから心配はいらないと思う。

林道はサーキットではなし、もともと作業用途のための道がほとんどなので、地元のクルマが優先だ。コーナーを気持ちよく曲がろうとすると、交通量は少ないけれど対向車も同じコトを考えているかもしれない。通行禁止の場所も増えてきているので、ルールを守って安全第一、楽しさ第一で走って欲しい。

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