『ツーリングのつぼ』

花粉症とエアクリーナー(1)

掲載日:2013年03月26日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

梅のつぼみがふくらみはじめる頃、春の嵐が吹き荒れると、私の心は落ち着かない。花粉症のためくしゃみが止まらず、どこにこんな水分があったのかと思うくらい鼻水が出るのだ。ツーリングを楽しむどころではない。

バイクにあるエアクリーナーは、花粉症のマスクと同じ仕事をしてくれる。空気中のダストを、ここで止めるのだ。掃除機のフィルターにも似ている。素材は大きく分けて、スポンジと紙(正確にはオイルを染み込ませたビスカス式)の2種類に分けられる。エンジンの耐久性があがったのは、エアクリーナーの性能が上がり、未舗装路が減ったせいで、エンジンに異物が入らなくなったおかげとも聞く。

以前キャブレターを分解したら、指でつまめるくらい大量の砂が出てきたことがある。その時はじめて、フロート室の役割と効果を実感できた。料理なら、ひとつまみの塩は味わいだが、サハラ砂漠の砂は、単なる邪魔モノである。エアクリーナーボックスを開けたら、中にバッタや蝶が入っていた経験もある。ちなみに、インジェクションは分解掃除できず交換しかない。パーツの手に入らないへき地で、オーナーが途方に暮れていたことが強く印象に残っている。

フィルターが詰まったままの掃除機では、ホコリの吸い取りが悪いのは当然だ。花粉がついたままのマスクを使用し続けるほど、私の花粉症は軽くはない。そこで、もし今まで見たことがなければ、バイクのエアクリーナーボックスを1度開けて欲しい。エアクリーナーの掃除の仕方や脱着方法は機種により異なるので、自分で調べてくれ。たいていスポンジは洗って再利用、紙は使い捨てだ。

エアクリーナーはマスクと同じ様に、隙間なくピタリと固定するのがポイントだ。砂ボコリの舞うオフロードを走るのならば、合わせ面にグリスを塗るくらいの愛情が欲しい。エアクリーナーボックスはたいてい狭く、黒い素材でできていて良く見えない。特に奥側を懐中電灯で照らして収まりを確認するくらいのマメさがあれば、彼女をゲットできるのは時間の問題だろう。

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