『ツーリングのつぼ』

テントマット(2)

掲載日:2012年10月23日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

ツーリングの数をこなすにつれ、次第にナベ釜は大きくなり、イスやテーブルなど快適な装備も積むようになり、なぜか荷物は多くなる傾向にある。その過積載と相反するように、軽量化も考えるようになる。これは本心というよりも、さらにスペースを作ってダッチオーブンや炭も積めないだろうか、という野心からであろう。

その軽量化する対象は、よせばいいのにテントマットだった。寝ている時にしかマットを使わないので、バイクで走っている時は目につかず、パッキングの邪魔に感じるからだ。そんな理由から、銀マットの次に、携帯性を重視してエアマットを使ってみた。エアマットと言っても、ちょうど海水浴で使う浮き輪のように、ビニールに空気を入れただけの安物だった。それでも若気の至りで、しばらくの間、使っていたことを覚えている。その頃、大きな中華鍋を持ってツーリングすることが多かったからだ。

確かに空気を抜けば小さくなるので持ち運びには便利だ。しかし、肺活量だけでフーフー空気を入れるのは、万年補欠だったとはいえ学生時代には水泳部だった私でも大変で、それに加えて畳む時にも空気が抜けにくく難儀をした。そのうえ銀マットに比べると熱に弱く、焚き火の脇に置いてくつろぐこともできない。さらに、何かが刺さると穴があいて一発でダメになるので、テントを立てる場所に尖った物がないか、いつも気にしなければならなかった。そして決定打は、マット自体がぐにゃぐにゃ柔らかいだけでコシが無く、安眠できるとは言いにくかったことだ。

そのうち旅先で、『サーマレスト』という、インフレータブルマットの存在を知ってしまった。これは、銀マットのようなウレタンをエアで包む構造をしているので、銀マットとエアマットの長所を兼ね備えたようなシロモノだった。銀マットと比べると3分の1くらいの収納サイズだが、10倍くらいの値段がする。しかし、理想とする柔軟性と芯があって、寝心地と耐久性はピカイチだった。

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