
掲載日:2012年06月26日 タメになるショートコラム集 › ツーリングのつぼ
Text/Kosuke KAWAI
この梅雨が開ければ夏。ツーリングのシーズンになる。もしキャンプをしなくても、それが泊まりなら、何かしらのカップやトレーを持って行くと重宝する。ホテルの部屋でさえアウトドア気分を楽しめるからだ。お気に入りのカップで呑めば安酒は大吟醸になり、夕食の残り物をトレーに乗せればゴージャスなオードブルになるかもしれない。
そのため私は、宿に泊まる時でも、シェラカップとプラスチックの皿を持って行く。このシェラカップとは、ワイヤーハンドルの付いた、容量 300cc の広口ステンレス製カップだ。アメリカの環境保護団体「シェラクラブ」が、会員用に作ったのが始まりといわれている。現在では様々なアウトドア用品メーカーから、チタン製のものや、容量の大小、その他ハンドルが折り畳めたりと、バリエーション豊富なシェラカップが販売されている。
このシェラカップは、キャンプの時にもっとも活躍する。まず、そのままバーナーに乗せられるので、ヤカンを用意せずにお湯を沸かすことができる。そのうえ、取っ手が飲み口の周囲をぐるりと通っているので放熱効果があり、飲み口が熱くならないのだ。これはコーヒーが冷めないうちに口を付けられるので、私のような猫舌には大歓迎の構造だ。この折り畳めない取っ手が収納時の邪魔にもなるが、ヒモに引っかけて乾かすことができるので気に入っている。
断熱構造でもないので、寒い時期、主に焼酎のお湯割りが冷えてしまう欠点を指摘されたこともある。しかし、2重になった断熱カップを口にした瞬間、熱い中身で舌をやけどしたことがある。やはりカップという物は、手に持った瞬間、熱い物は熱く、そして冷たい物は冷たく感じた方が、無病息災で生活できると思う。
シェラカップは背丈が低いので、不安定なテント内でもひっくり返りにくくていい。特に酔っぱらった時には効果「大」であろう。今では目覚めのコーヒーから寝る前の歯磨きまで、自宅でも便利に使っている。
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