
掲載日:2012年03月27日 タメになるショートコラム集 › ツーリングのつぼ
Text/Kosuke KAWAI
テントの性能は、主にフレームの素材とフライの耐水圧、そしてテント生地の厚さと素材、織り方や重量などが決め手になる。そこにはデニールやらリップストップやら、外人の名前のような不可解な用語が並んでいるので分かりにくい。
そこで、バイクやパソコンを選ぶ時と同じように、性能を比べるフリをしながら、単に数字が大きい方を選んでも構わない。数字が大きいと生地に厚みがあったり、もしくは織り方が細かく目が詰まっていたり、工夫があって耐水圧が高いと思う。
3日間連続で雨に降られた時、まず初めに「耐水圧が高いほど防水性は高い」ということに悔しいほど気がついたが、3日目には「どんなに耐水圧が高くても、どっちみち雨の日に出入りしているとテント内は濡れる」ということを学んだ。
あまりに防水性という性能にだけ注目すると、通気が悪くて息がつまりそうになる。冬の北海道ツーリングでは自分の息で天井が凍るくらいだったが、気温50度のサハラ砂漠で通気が悪いと寝付きが悪くなる。それよりも濡れたカッパの置き場所や、濡れないブーツの置き場所、炊事方法を考えた方が雨の日には快適だ。
テントの中での滞在姿勢も意識して欲しい。例えば横になったりうつ伏せになったり、自分の一番楽な姿勢で「気晴らしに外が見えるか」ということ。具体的には、長方形のテントの短辺か長辺か、どちらに出入り口があるのかということも気にして欲しい。
バイクツーリング用のテント選びは数値に表せない、そこそこの快適性を重視してもいいだろう。そこが純粋に登山用として設計されたテントとはコンセプトが違うところだ。日本だとゴールデンウイーク明けから梅雨までの間、または10月の体育の日周辺など、暑くもなく寒くもなく、湿度も低く、そんな天下泰平キャンプには、ホームセンターの2,980円テントと性能の差が出にくいのが残念だ。
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