『ツーリングのつぼ』

レインウェアの選び方(2) 荷物の防水も気にしよう

掲載日:2011年08月30日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

ディパックを背負ったりウエストバッグを身に付けていると、その上からレインウェアを着ることはサイズ的に難しい。小さなバッグひとつでも上着がキツいのだ。そしてバッグ自体に防水カバーをしても水が素材を伝ってしまい、気がつくとバッグが濡れていることが多い。物が濡れるという状況は雨が降る以外にも、川を渡るとか、タイで水かけ祭りに遭遇するとかの水難があるので、晴れた日だからといって安心してはいけない。

外国のキャンプ場などで、晴れた日にパスポートや書類を広げてパタパタあおいだり、フーフーと息を吹きかけて乾かしている光景がよく見られた。入国スタンプの日付が雨でにじんでいたが、彼が不法入国者にならないことを西の空に祈るばかりだ。かく言う私も何度かパスポートを濡らしてしまい、顔写真のラミネートが剥がれた時は、あわてて糊で貼り合せた。あぶなかった。

世界一周には、背中部分を広げてディパックごと着ることができる、ラフ&ロード社製のレインウェアを持って行った。念のためバッグに防水カバーをつけて、その上から上着を着れば防水性はかなり高い。もし雨の降る前に着ることが出来れば、の話だが…。ちなみに、この機能を使うと二人羽織(もしくは太った人)のように見えるという欠点はあるが、それは気合いで乗り越えて欲しい。

不運にも転倒や野良犬に噛まれて穴が開いた時は、テントの補修布をぺたりと張っておくといい。特に裾が破れている場合、ステップなどに引っ掛かって立ちゴケという危機に陥りやすいので、緊急時には文房具のホッチキスでほつれを留めてもいい。

レインウェアは、使わない状況が圧倒的に多いにも関わらず、必要なときにすぐに取り出せる所に収納しないと意味がないという厄介なシロモノだ。使わない時にも役に立ててみようと枕に使ってみたら、寝返りをうつたびにナイロンがカサカサと音をたてて耳元がうるさかった。やはり枕は着替えかジャケットに限る。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索