『ウェア屋さんのひとりごと』

着ていて楽チンなフリースの活用もオススメ

掲載日:2012年11月15日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

この時期の私は、自宅に居る時はTシャツ+フリースの重ね着が殆どですが、何と言っても軽くて肌触りの良いフリースは、私にとって “家着ナンバーワン” と言うほどに愛用しているアイテムです。一時期はアウトドアメーカーから派生して一大ブームを巻き起こし、その後は低価格帯のフリースが世の中を席巻しましたが、今はひと段楽し、どちらかというと前回お話ししたダウンが流行りになっている様ですね。

この “フリース” ですが、最初は羊毛から始まったらしく、化学繊維の起毛素材を使用する様になって、まだ 30 年余りだとか。その間、ストレッチ性や速乾性といった機能を加えたものや、起毛が細かく薄く仕上げられたマイクロフリース等、さまざまなフリースが開発されてきました。私が初めてフリースを身に付けた時の第一印象は「スースーしてて全然暖かくない!」といったもので、決して良い印象ではありませんでした。それもそのはずで、一般的なフリースには、例え高額な製品であっても防風機能なるものは備わってないのですから…。その当時の私は、防風や保温への対策に関するノウハウが乏しく、見た目に暖かそうなフリースが、実際には風をスースー通してしまうことに対して、正直ガッカリしたものです。

こう聞くと「なんだ、フリースってイマイチ?」と思われがちですが、風通しが良いということは逆に言えば通気性が高いということになります。この特長を上手く利用したレイヤリングをすれば、軽くて暖かく、コストパフォーマンスの高い防寒対策ができると思いませんか?

使用するフリースには、機能やデザイン等によって価格もピンからキリまでですが、ざっくり言ってしまうと、やっぱり良い製品には肌触りや着心地、デザインや風合い等が「違うなぁ」と感じてしまいます。フリースはライディング以外の普段使いでも十分に活用する場があるので、普通に出掛ける際にも使用することを考えて、少し拘った製品を選んでおいた方が良いのかなと思います。

外に重ねるアウターには、フリースが持つ通気性を活かすことができるゴアテックスなど、透湿性を持つ素材を使用したジャケットを選ぶことによって、ジャケット内をドライに保つことができます。もちろん、防水や透湿機能が “絶対必要” ではないので、まずはお手持ちのライディングジャケットをレイヤリングしてみることから試してみるのも良いでしょう。ライディング後はパッとジャケットを脱ぎ、手軽にスマートな普段着へと変身できるフリースの活用、お試しになってはいかがでしょう?

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