
掲載日:2012年09月27日 タメになるショートコラム集 › ウェア屋さんのひとりごと
Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )
9月8日~9日の2日間、大分県のオートポリスサーキットで全日本ロードレースとアジアロードレース選手権が開催されました。九州という立地から馴染みの薄い方も多いことと思いますが、阿蘇山にほど近く、適度なアップダウンと雄大な自然に囲まれたロケーションで、「ここ日本?」と思ってしまうほどのサーキットです。それに加えてサーキットへアクセスする周辺のルートも素晴らしく、レース観戦を兼ねたツーリングには最高の条件が揃っていると言っても過言ではありません。
さて今回は、あまり聞き慣れない(かもしれない) “アジアロードレース選手権” との併催で、トップカテゴリーとなるスーパースポーツ600(SS600)をメインに、“スポーティーなカブ” の様なマシンのアンダーボーン、CBR250R ワンメイクのアジアドリームカップという内容です。全日本選手権は ST600 を除く JSB1000、J-GP2、J-GP3 の3クラスが開催されますが、パドックに入ると普段の全日本とは異なり、マレーシアやフィリピン、オーストラリア、台湾等、アジア各国の選手やスタッフが目に付き、異国情緒満載の何とも言えない独特な雰囲気が漂っています。
私たちは木曜日の夕方に大阪からフェリーに乗って新門司へ、その後は陸送でサーキットに入りますが、ブースを設営して間もなく、「タイチ、タイチ!」と言いながら東南アジアの選手達が、それこそ怒濤の如く押し寄せてきます。彼らとの会話はもっぱら英語なんですが、私は片言しか喋れないので、ここは語学堪能なスタッフに任せておきます。それにしても彼らの遠慮の無さといったら、それもはもうビックリ。今でこそ慣れたので笑い話になりますが、ドカドカとブースに入って来たかと思ったら、スライダーやインナースーツをストックしているボックスを開けて “お店” を開いているんです。初めて目撃した時は驚きましたが、おおらかな国民性なんでしょうね、笑ってしまいます。
この様な感じで、アジア選手権のインターバル中は多くの海外選手との交流で賑わったり、場内では英語のアナウンス、そして素晴らしいロケーションもあって、オートポリスは毎年楽しみにしているレースのひとつです。また、サーキットと周辺地域との結び付きも強く、近隣の宿泊施設にはレースのチラシが置いてあったり、土日のイベント会場には地元の皆さんによる物販ブースが出店され、チョットしたお祭りムード。少なくともこの周辺では “モータースポーツ=暴走族” という偏見は、全く感じられません。
モータースポーツ良し、ツーリング良しの九州地方。ロングツーリングの代名詞と言えばつい北海道となりがちですが、九州も素晴らしいところなので、もし「何処へ行こうかな?」と思った時には検討してみてはいかがでしょう?
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