『ウェア屋さんのひとりごと』

“大”は“小”を兼ねない ~但しサイズ選びは自分自身の責任で~

掲載日:2012年04月12日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

先週はツインリンクもてぎで全日本ロードレースが開幕し、私にとってもレーシングサービスで走り回るシーズンがやってきました。この後は4月14日~15日に『鈴鹿2&4』、5月12日~13日は筑波サーキットで2年振りの全日本が開催されるので、周辺地域の方はツーリングを兼ねて観戦に行かれてはいかがでしょう? 私はパドック内に居ますが「タメコラ見ました~」とか言いながらレーシングサービスを訪ねてくれた方にはもれなく、何か差し上げてしまうかも…。

余談はさておき、ライディングウェアのサイズには、ある程度の余裕は必要ですが “大きすぎるものは百害あって一利無し” というお話をしてきました。ただ、タイトルにある通り、実際にそれを選ぶのはご自身であり、ショップのスタッフでなければネットで問い合わせたメールの回答でもありません。もちろん、サイズを選ぶにあたっての大まかな選択やアドバイスといったお手伝いはできますが、特に外部からはフィット感の確認が難しいヘルメットやブーツ(シューズ)等は、着用している方自身でなければ、サイズが合っているかどうかの判断は非常に難しいと言えます。最後の決断はライディングと同じく、“自己責任で” ということなんですね。とは言え購入後に失敗だと思った時は、未使用で再販が可能な状態であれば通常は交換に応じてくれるので(具体的な対応は販売店やメーカーによって異なります)、“自己責任” という言葉に対して、あまり難しく考えないでくださいね。

サイズ選びの失敗談を多く耳にするヘルメットについてですが、最近はヘルメットメーカーが認定する “プロショップ” であれば、細かいフィッティングを調整してくれるといったサービスもありますよね。この様なサービスを受けて選んだサイズなら、ほぼ間違いは無いと思いますが、私がショップに居た時は試着していただいた際、おでこの部分に人差し指が第一関節付近まで入る程度なら、まずは適度なサイズだという判断をしていました。ブーツやシューズも、足入れの様子を見れば、おおよその状態は把握できたものですが、肝心なお客様自身が “適度に感じているかそうでないか” は、やっぱりご自身でないと分からないんです。

そこで “決断する” 要領のひとつとして、このサイズが合っていると思ったら、着用したまま暫く、例えば5分、或いは10分でも、とにかく「コレなら大丈夫」と納得出来るまで身に付けてみると良いでしょう。在庫から出された新品であればショップの方も困ると思いますが、店頭に置いている試着用の製品なら何の問題も無い筈です。まあ、他のお客さんから見れば「あの人、何しとんのやろか?」と不思議に思われるかもしれませんが、納得のできるモノ選びは、決して簡単という訳にはいかないものなんです。

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