
掲載日:2011年04月26日 タメになるショートコラム集 › バイク乗りの勘所
Text/Nobuya YOSHIMURA
街中を走っていて気になるのは、前を行くバイクのミラー。後続のクルマやバイクの運転者から、ちゃんとライダーの顔が見えていればいい。でも、そうじゃないのもたくさん走っている。青空が写っていたり、自分(つまり後続車)が写っていたり、なかにはミラーそのものが見えない場合もある。要するに、そういった前車の運転者は、こっち(後続車)のことなんかちっとも気にしていないというわけである。
君子危うきに近寄らず、できれば早めに抜き去るべし。しかし、こっちがクルマだと、抜くに抜けない場面もある。そういうときは車間距離を多めにとるか、それもできなければホーンを鳴らして注意をうながす(気づかせる)。ホーン(警音器)については“危険を避けるためにやむを得ない場合は鳴らすことができる”とされているので、ここで鳴らしたからといって、道交法の警音器使用制限違反にはならない。
似たような例は、前を行くのが大型トラックなどの場合。ルームミラーが役に立たないクルマの死角は広大だから、これまた、できれば早めに抜き去るべし。それができずに追従するなら、そいつのミラー(運転席の前方左右にあるヤツ)に運転者の顔が見えるポジションを選びたい。最初に例にあげたバイクと違い、この場合に“気づいてもらえない”のは、運転している彼ではなく、後ろを走るアナタの責任である。
で、自分のバイクのミラーはどうか。視線を動かすだけだと死角が大きいけれど、首を動かせばほとんど死角がなくなるのがバイクの長所といえる。だから、首の動きを積極的に使うかどうかで、ミラーの調整方法は変わってくる。左右のミラーに写る範囲が真後ろで少々オーバーラップするところを基準に、後続車との数少ないコミュニケーションツールのひとつだということも考慮して調整したいものである。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!