掲載日:2026年01月16日 フォトTOPICS
取材協力/東京オートサロン 取材・文・写真/ガスグラフィックス

「東京オートサロン」とは、毎年1月に幕張メッセにて3日間に渡って開催される、日本最大のチューニングカーのお祭りです。クルマ業界のシーズン開幕を告げるイベントのため、クルマメーカー、チューニングやドレスのアフターマーケットパーツメーカーが集結。来場者数は、9日(金)から11日(日)の3日間で、合計27万23823人(2025年度は25万8406人)と、コロナ禍以降最大入場者数を記録しました。
今年は出展が389社、出展車両台数は856台となりましたが、その中でバイクメーカーや関連した企業の展示内容をお届けします。

今年のHondaのテーマは、「Honda Sports DNA」。モータースポーツで得た技術と情熱を、市販車へフィードバックし、車両を意のままに操る喜びをユーザーに伝えるためのブース展示を実施していました。オンロードは「SPORT LINE」、オフロードは「TRAIL LINE」と称し、今後のHondaの商品展開を示唆するこの2つの新ラインを公開。また、それぞれのラインの世界観を表現するため、HRC仕様のコンセプトモデルとして、「CIVIC TYPE R HRC Concept」、「PRELUDE HRC Concept」、「TRAILSPORT HRC Concept」など、7車種を展示。他にも、市販予定の「CIVIC e:HEV RS Prototype」、ジャパンモビリティショーで初披露された「Super-ONE PROTOTYPE」、北米で販売されているマニュアル+2Lターボを搭載した「ACURA INTEGRA Type S」など、クルマだけで14車種を展示し、その世界観を表現していました。


気になるバイクの展示は今年も2台。1台は、2025年鈴鹿8時間耐久ロードレースで総合優勝したCBR1000RR-R FIREBLADE SPです。Hondaとして4連覇、通算31勝目を飾った記念すべきレースマシンが、激戦を戦い抜いたそのままの姿で展示されていました。日本人ライダーとしてこの車両を駆った高橋巧選手は、鈴鹿8耐で7勝目を挙げ、最多優勝記録も更新。実際のレースマシンと言えば、新車のような美しい状態での展示が一般的ですが、8時間という長丁場を戦い終えた状態でのリアルな姿に、ブースを訪れた皆さんは興奮していました。

そして、もう1台の展示が、市販車のCBR1000RR-R FIREBLADE SPです。こちらはそのシートに座って記念撮影が可能だったため、会期中は常に長蛇の列ができていました。クルマもバイクも、レース活動で得た知見を市販車に還元し、ユーザーが喜ぶ車両を作り出す。「Honda Sports DNA」というテーマを体験できるブースは、多くの人に感動を与えていました。

東京オートサロンでのクルマメーカーのブースは、来場者のドキドキワクワクを刺激してくれる展示内容に溢れており、3日間、終日大勢の来場者で賑わっていました。各社のブース展示が注目されるなかで、乗り物好きだけではなく、ゲームが好きなユーザーも虜にする「モンスターハンターワイルズ」とのコラボレーションを実現したのが、今年のスズキでした。
通称“モンハン”と呼ばれる「モンスターハンターシリーズ」は、巨大なモンスターを駆り、そこで得た素材を使って自身の武器や防具を制作。それを活用してさらなる屈強なモンスターに挑むハンティングアクションゲーム、通称“狩りゲー”と呼ばれる大人気シリーズです。「Life with Adventure」という今年のテーマに合わせ、冒険に出て狩りを楽しむ“モンハン”との融合は、スズキにとっても長期計画で準備してきた夢のコラボだったのです。

“モンハン”の世界にスズキの車両が実在したら?! という思いを演出した圧巻のブース展示。そこには、「モンスターハンターワイルズ」に登場するモンスターなどの質感をリアルに再現したグラフィックを施した、「DR-Z4S MONSTER HUNTER WILDS Edition」と「JIMNY NOMADE MONSTER HUNTER WILDS Edition」の2台が展示されていました。



展示されていた「DR-Z4S」には、ゲームに登場する相棒「セクレト」をモチーフにしたラッピングが施されていました。スエード調サイドバック、オレンジに彩られたグリップエンドなど、「セクレト」というキャラクターを見事に表現。

また、タイヤを市販時に装着されているIRC トレイルウィナーから、RC M5B EVOへと変更されているのもポイントです。これは、ブーステーマに合わせて冒険感を演出するために、見た目のゴツゴツ感を強調させているのだそうです。「モンスターハンター」シリーズを愛するゲーマーもバイク好きも、どちらのユーザーも魅了させてくれるコラボレーションが、多くの来場者を楽しませてくれました。

国内のトップホイールブランドのひとつであるwedsでは、2024年以降ヨシムラとのコラボレーションアイテムが発表されており、ヨシムラファンの間では目が離せないブースとして注目度が高くなっています。正面にはNDロードスターと共に、EWC世界耐久選手権を戦った「YOSHIMURA SERT MOTUL」の「スズキGSX-R1000R」が来場者をお出迎えしていました。


今年のコラボレーションアイテムは、wedsのフラッグシップモデルのヨシムラバージョン。鋳造で鍛造のような軽量化を実現した究極の鋳造ホイールとも呼ばれている「TC105X」をベースに、ヨシムラを象徴するオリジナルカラーをあしらった「WedsSport TC105X YOSHIMURA Edition」です。コラボホイールとしては、2024年の東京オートサロンで初めて発表された「WRS Seven 14インチ」。翌2025年は、同じデザインのままでハイエース用が設定された「WRS Seven 15/16インチ」に続く3作目となります。

「TC105X」はwedsならではの独自製法により、軽量化と高剛性を両立させています。スポーク側面とセンターハブを極限まで削り落としたサイドカット技術。AMF製法と呼ばれるリム部分の特殊な鋳造と圧延技術。そして、スポーク断面をN字型とする補強構造などが、鍛造のように軽い鋳造ホイールの製造を実現しているのです。


今年は、「マツダロードスター(4代目 ND型)」用「Slip-Onサイクロン」も開発中であることが発表されました。ハニカムメッシュのテールエンドとヨシムラのロゴ入りで、車検対応品として販売予定。鏡を使った展示方法により、触媒やパイプの取り回しなどもゆっくりと鑑賞できたのが印象的でした。バイクもクルマもヨシムラを楽しみたいユーザーにとっては、3年目を迎えた2026年のコラボアイテムは目が離せない内容となったことでしょう。


新作2アイテムを装着した「マツダロードスター」の隣には、2025年度のEWC世界耐久選手権シリーズを戦ったYOSHIMURA SERT MOTULの「スズキGSX-R1000R」も展示されていました。2026年度に関する正式な発表はまだされていませんが、たった1ポイント差でEWCシリーズチャンピオンの座を逃したヨシムラが、2026年度の王座奪還に向けて準備を進めています。


中古カー&バイク用品店のアップガレージは、今年も一般応募による愛車展示企画を実施しました。たくさんの応募の中から選ばれた今年の1台は、こちらの1986年式の「ホンダVFR750F」です。北米仕様のインターセプターカラーに彩られており、オーナーである嶋次郎さんの思い入れが詰まった車両でした。


当時中学生だった嶋次郎さんが憧れた車両が、この「ホンダVFR750F」だったそうで、16年前にこの個体を入手。少しずつ修理とカスタムを施しながら愛用してきたところ、今度は事故に遭うという不運にも見舞われ、紆余曲折を経て、自らの手でここまで仕上げたそうです。


ノーマル車に見えますが、様々な他のホンダ車用純正部品を組み合わせ、“限りなく純正にしか見えない純正流用”を追求。基本的にご自身による製作のため、限られた予算の中でパーツを集め加工を施し、このようなスタイルで完成しました。マフラーは、白バイ用のエキパイにワンオフによる等長エキパイとKERKER製サイレンサーの組み合わせ。細部は見えませんが、キャブもRC35(白バイ)用を流用。北米仕様のインターセプターカラーは自家塗装で、80年代のデカールもD.I.Yによるものです。



フロントステム周りのトップブリッジやボトムケース、フロントインナーチューブは「CBR400SF」用の前期や中期用。ホイール、キャリパー、ローターは「RVF400」。リア足回りは「VFR750K(RC37)」、リアホイールは「CBR900RR(SC28)」、リアキャリパー&ブラケット&ローターは「VTR1100F(SC36)」など。ハンドル周りも、ハリケーン製をベースに当時のHRC仕様に似せて造り込むなど、嶋次郎さんが中学生時代に憧れたアメリカ当時の雰囲気を取り入れています。

バイクメーカーやパーツメーカーではなく、加工技術のPRとして出展していたのが、こちらの「株式会社タカヒロ」です。同社は世界的に有名な金属加工の町として知られる新潟県燕市にて、1975年に創業。創立から51年を迎える老舗の金属加工業社となります。

同社の特徴は、鉄、ステンレス、チタンといった金属品に、オリジナルデザインのグラフィックを、“カラー”でマーキングできる「カラーレーザーマーカー」という技術を習得していることです。金属製品に対してレーザーを使ってグラフィックを施す技術は一般的ですが、様々な配色が可能な“カラー”の技術は、国内でも僅かな企業しか持ち合わせていない特殊技能となります。展示されていたホンダモンキーのサイレンサーには、トライバルとファイヤーパターンの2種類が施されていました。

サイレンサーのみ単体展示されていた商品には、5色に彩られた龍がマーキングされていましたが、その緻密なデザインと美しい仕上がりにブースを訪れた来場者からも賛美の声が多く聞かれました。グラフィックをデータ化するため、どんな細かいデザインでも対応可能。ただし、色合いが複雑になるほどデータも複雑になるため、製作費は上がり、納期にも多少時間は必要とのことです。


平面はもちろんですが、円錐、円筒の内部など、60cm×60cm×60cm内であれば、様々な部位にマーキングが可能。自分だけの個性を演出するべく、愛車のドレスアップやガレージのインテリアなどにいかがでしょうか?








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