ヤマハスポーツネイキッドをサーキットで堪能!話題のMT-09など『新型MTシリーズ一気乗りメディア試乗会』

掲載日:2021年07月08日 フォトTOPICS    

取材協力/ヤマハ発動機販売株式会社 取材・文/小松 男 写真/伊勢 悟


ヤマハの人気ネイキッドモデルである『MTシリーズ』。2021年モデルでは、MT-09、MT-09SP、その派生モデルであるトレーサー9 GT、そしてMT-07の4モデルの新型が発表された。そのすべてのモデルをサーキットで体感できるメディア試乗会が開催されたので、MTシリーズの進化を探るとともに、イベントの様子をお伝えする。

新型MTシリーズ一気乗り!

ヤマハのスポーツネイキッドMTシリーズの最初のモデルとなったMT-09が登場したのは2014年のこと。同年に兄弟モデルであるMT-07が、さらに翌年には派生ツーリングモデルMT-09トレーサーが追加された。それらのモデルは2017年から2018年にかけて、フェイスリフトをはじめとしたマイナーチェンジが施されたが、2021年モデルでは初めてフルモデルチェンジが行われた。

従来モデルは抜群の運動性能と、素晴らしいフィーリングのエンジンなどで国内外のライダーから高い支持を受けていたものだが、果たして新型ではそれがどのように進化しているのか。それをメディアに伝えるために、去る2021年6月25日、千葉県袖ケ浦フォレストレースウェイにてメディア試乗会が開催された。

通常のサーキットイベントと異なり、開発者などからの新型MTシリーズ各モデルのコンセプトや特徴が説明され、その後にライダーブリーフィング、走行という流れが作られており、さらに走行では、1周毎のワンストップルールや、コース内の切り返しの軽さを体感するためのシケインなども設定された。走行枠はMT-07、トレーサー9 GT、MT-09、MT-09SPの順番。もちろんすべて新型だ。

朝のブリーフィングを行うヤマハスタッフ。開発スタッフをはじめ様々な部署から多くのメンバーが招集されており、その人数からも新型MTシリーズに掛ける思いが伝わってくる。

新型MTシリーズで一番の人気は、やはりMT-09。しかもオーリンズ製サスペンションや、クルーズコントロールを標準装備したMT-09SPは特に注目されている。

2018年のマイナーチェンジで名称が変更されたトレーサー9 GT。基本骨格をMT-09と共通の物としながらも、ストロークを伸ばしたサスペンションや可倒式スクリーンなどでツーリング快適性を向上。

MT-09系が3気筒エンジンを搭載するのと異なり、2気筒エンジンを採用するMT-07。エキサイティングでありながらも扱いやすいキャラクターから、幅広いライダー層に支持されている。

新型コロナウイルスが蔓延し始めてからというもの、このようなメディア向け発表試乗会も自粛されていた。換気や密集対策など、ウイルス対策を徹底しながらも、久しぶりのイベントにワクワクしてしまう。

各モデルの開発者から新型モデルのコンセプトや特徴などが説明された。MT-09の3気筒エンジンは、ユーロ5規制に対応させつつ排気量を増大。さらに1.7kgの軽量化に成功している。

袖ケ浦フォレストレースウェイを使用した試乗会ではあるが、新型MTシリーズの切り返しの軽さ、軽快さを体感するために各所にシケインが設けられたほか、1周ごとのワンストップルールが設けられた。

車両説明とライダーブリーフィングを終えた後は、いよいよコースイン。バイクブロス・マガジンズの走行枠は、MT-07→トレーサー9 GT、そして昼食をはさんで、MT-09→MT-09SPという流れ。

1モデルにつき走行時間は30分間。とにかく走りまくる。私が言うのも何なのだが、子どもの頃からとにかくバイク好きだったので、このようなイベントに参加するとモータージャーナリストになって良かったと心底思ってしまう。

とにかく軽さが一層際立っている!

エンジン、フレーム、ホイール、サスペンションなど、すべてにおいて刷新されたMTシリーズ。最初に乗ったMT-07で感じたのは、パワフルさが増したことにより、ライトウエイトスポーツの楽しさが増していること。はっきり言って、ほとんどのライダーがこれで十分だと思えるポテンシャルを備えている。

そしてトレーサー9 GTは、他車と比べ大きな体躯や長いホイールベースでありながらも、それを感じさせない軽快さを得ていた。特にコース内に用意されたシケインでの切り返しは、そこいらのスポーツモデル顔負けの鋭さ。これはワインディングで見かけたら要注意、それでいながら乗り心地はさらに良くなっており、従来モデルからの進化が分かりやすい。

そして真打ちMT-09とMT-09 SPは、車体とエンジンの徹底的な軽量化とパワーアップが感じられるだけでなく、新開発の6軸センサーを駆使した電子制御により、アグレッシブでありながらもセーフティーライディングを楽しめるように発展しており、強烈な性能を持していても、これならば安心してスポーツ走行を満喫できると思えた。一日中サーキットを走り回ったメディア向け試乗会から、新型MTシリーズの魅力を存分に味わうことができた。


新型MT-09では、新技術を用いてホイール製作を行っており、リム部の厚さを2.0mm(従来モデルは3.0mm)まで薄くした。そのことで700~1000gの軽量化となったという。また、慣性モーメントの多大な恩恵を体感できるブースも用意された。ウェブサイト『ヤマハの手』でも、MT-09の工法とこだわりを見て欲しい。

数えきれないほどのテスト車両が持ち込まれた今回の試乗会。様々なメディアが参加しており、レーシングスーツでないライダーの姿もちらほら見受けられた。ヤマハが満を持して発表した新型MTシリーズ。その完成度の高さに、参加者は皆驚いていた。

紙媒体、ウェブ媒体、動画制作など、多岐に渡るメディアが集合。袖ケ浦フォレストレースウェイのあちこちで撮影を行う。バイクブームと言われる昨今、業界全体が盛り上がっているかのように感じられた。

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