【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】相続し暮らしていた家をガレージハウスへと建て替え趣味を満喫できる男の城へと変貌を遂げた

掲載日:2020年05月20日 フォトTOPICS    

写真・文/小松 男
※この記事はガレージのある家41号(ネコ・パブリッシング発行)にて掲載したものを再編集しています。

この度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるためには可能な限り外出を控え、人との接触を避けることが最重要だと言われています。私たちバイク乗りも、これから愛機に乗り続けるためにも不要不急な外出を自粛し、自宅待機することが望ましいと考えられます。
そこでバイクブロスマガジンズでは「新型コロナに負けるな!」というコンセプトにより、パソコンやスマホを使い自宅で楽しめる記事として、バイクのガレージライフを楽しむオーナーインタビューを紹介させていただきます。来たる新型コロナウイルス危機克服の日に向けて、憧れのガレージライフに夢を馳せていただければと思います。
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N邸 愛知県岡崎市 設計・施工/株式会社オカザキホーム

昭和30年頃に移り住んで増築が繰り返された家を相続した施主。以前は6人家族が住む9LDKと2世帯分の借家(2K×2)がつながった大きなものだったが、耐震性能に問題があることがわかった。そこでコストを抑えながらも趣味を満喫できるような家造りを実現するため一念発起。建築コンテストで最優秀賞を手に入れるほど素敵なガレージハウスを実現した。

東京から新幹線に乗り西へ。豊橋で在来線へと乗り換えてから数十分。最寄りとなる駅で降車し、10分ほど歩いたところに今回取材したガレージハウスは建っていた。駅からガレージハウスへは僅かな時間で着いたのだが、大きなお屋敷が建ち並び、古くからあるような反物屋なども見受けられ、そこが歴史ある土地だということが直感的に伝わってきた。そのことを施主であるNさんに話したら、どうやらこの場所は旧東海道として繁栄した土地だということなの。そんな旧街道筋に建てられたガレージハウスは、外見からしてスクエアの立方体が折り重なったように見える何とも特徴なデザインを持っている。

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目の前の道路は旧東海道だったそうで、今も多くのクルマが往来する。そのような場所に建てられたインパクトのあるガレージハウスだ。

「元々はこの場所に昭和30年代に移り住んだ家が建っていました。それは明治に建てられたもので、昭和入ってから増築されたとても大きな家でした。その家を私が相続して住んでいたのですが、ある日姉の勧めで耐震検査を行ってもらったのです。そうしたら案の定大きな地震には耐えられないということがわかりました。補助金を利用して耐震補強工事を行うことも考えたのですが、同時に建て替えも視野に入れ始めたのです」と話すNさん。

当初はとにかくコストを抑えるために、プレハブを用いて住宅を建てる会社に相談しようと思っていたそうだが、コンタクトを取ることができず、そんな折に偶然伺った『オカザキホーム』にて社長と意気投合し、家造りをお願いすることとなった。

ガレージに回るとホンダ・400Xと珍しいデルビ・テラ125という2台のバイクが収まっていた。コンパクトカーなら十分収まるサイズを有すバイク専用に造られたカレージである。

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アクセスの都合からクルマは入れられないが、2台のバイクと自転車+ユーティリティスペースと十分な広さを持つインナーガレージ。

「以前住んでいた家では、玄関を入った土間の部分にバイクを置いていました。実はこの家もはじめはインナーガレージを設ける気はなかったのですが、家造りをお願いすることになった『オカザキホーム』さんと打ち合わせを重ねるうちに、やっぱりバイクガレージも欲しくなってしまったのです。実際にガレージがある生活をするようになると、便利なのでガレージの無い家は考えられませんね」。

ガレージと室内はガラス窓が設置されており、リビング脇のワークスペースからガレージの中が見下ろせるようなレイアウトとなっているのもポイントだ。ガレージに続き居住スペースも拝見してゆく。玄関は外とガレージ側にそれぞれドアが設けられており動線が良い。外から見るとあまり気にならなかったのだがフラットハウスである。LDKが繋げられそれ以外にはベッドルームという非常にシンプルかつ合理的な間取りとなっている。

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ライフスタイルを考えて熟慮したというリビングスペース。ワークスペースとキッチンカウンターで挟むレイアウトとなっている。

「生活を第一に考え、リビングとガレージをメインにデザインしてもらいました。それとモノが多く、しかも捨てられない性格なので、ストレージを多く作ってほしいというオーダーをしました。屋根裏部分に広い収納部屋を設けているのと、リビング側からは見えないところに本棚を設置してもらいました。その一方でコレクションを並べてディスプレイしたいので、見せる棚も多く設置してもらっています」とNさん。

確かにバイク、クルマ、ガンダム、スターウォーズ、戦艦大和、ダムカードなどなどあらゆる趣味に精通するモノが溢れかえっているが、それらが上手にディスプレイされていることがわかる。独り身ということで、キッチンなどはコンパクトな設計とされた。

無駄に大きくするのではなく、ライフスタイルを第一に考えたうえで、どちらかというと趣味を大切にする男の城というようなガレージハウスとして構築されているのである。そしてゆくゆくはクルマ用のガレージも欲しいというNさんのガレージライフはまだまだ続くのだ。

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正面から見るとスクエアな立方体が折り重なっているように見えるガレージハウス。デザイン面に関してもこだわっていることが伝わってくる。

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広々とした庭も設けられている。余裕を持たせた設計が生活にもゆとりをもたらすのだ。屋根の上には太陽光パネルが設置されている。

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左/室内からガレージ内を見た際に、バイクを照らすように設置されたスポットライト。このほかに蛍光灯も設置されているので作業時も光量は十分。右/ガレージ内とアプローチではコンクリートの仕上げが異なる。アプローチは滑り防止の効果がある粗目で仕上げられている。

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作業台や棚を設置して、バイクの整備なども行えるようになっている。なお、ヘルメットは使用期限を考慮し2~3年毎に購入しているとのこと。

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ガレージと玄関を繋ぐドア。雨の日や暗い夜でも外に出ることなくガレージと部屋を行き来できることはとても便利だ。

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どちらかというとクルマの趣味に傾向していたという施主だが、10年ほど前にバイクの免許を取得してからはバイクにはまっているそうだ。

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左/リビングからはガーデンスペースへと続くウッドデッキに出ることができる。窓から緑が見えるのは良い環境だ。右/ワークスペースには窓が設置され、デスクワークをしながらガレージ内の愛車がいつも見られるようレイアウトされている。

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左/テレビボード及び棚には、施主の様々なコレクションがディスプレイされている。高い位置に採光窓が設置されている点も注目。右/読む頻度が高いものはキッチンカウンター脇に造られた書棚兼マガジンラックに収められている。ここの上部が屋根裏収納となっている。

Architecture Data
■Owner’s check
●我が家のここがお気に入り
夜でも雨でもガレージで作業できるところ。
●ちょっと失敗
寝室にもガレージ内を覗くことができる窓を設置すればよかったです。
●これらからの夢
3台目となるバイクの増車を模索中です。
●読者へのアドバイス
愛車と共に暮らしていることを実感できるガレージ造りをしよう!

■Planning Data
施主●N義昭さん
家族●独身
所在地●愛知県岡崎市
竣工●2017年12月
敷地面積●198.27㎡
延床面積●75.35㎡
ガレージ部面積●12.24㎡
構造●木造軸組工法
外装仕上げ●サイディング
内装仕上げ●クロス
愛車●2013年式 ホンダ・400X、2008年式 デルビ・テラ125

Comment from Builder
オカザキホーム
代表 井草健二さん・担当 平井雅人さん
オーナー様は所有する車やバイクがいずれもこだわりのもの。コレクションも多く、それらをいつでも見て楽しめるよう設計。大人の男性がかっこよく、スマートに住まうために外観ディティール、好きなものに囲まれて過せるスタイルをご提案しました。

株式会社オカザキホーム
愛知県岡崎市大樹寺1-5-20
Phone:0564-65-7806

ライター プロフィール
小松 男
BMWバイクス/DUCATIバイクス/Gooバイクなどの雑誌編集長を務めた後、フリーランスエディターへ転身。国内外ブランドを問わず、大型クルーザーからEVスクーターまで、2輪の乗り物ならば何でも乗りたがる性分の元祖雑食系。広く深くがモットーで、他人からは助平な性格と言われることもしばしば。出不精かつ出たがりという二面性を持つ。

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