掲載日:2017年08月24日 フォトTOPICS
写真・文/増井貴光 取材協力/bonneville photography ブエノ!ブックス
スピードウイークにはコースが3本あり時速175マイル以上で走る車両はロングコース。それ以下はショートコースとルーキーコースを走ることになる。Gekkoは、ルーキーコースからチャレンジ。
今年で69回を迎えるランドスピードレース「ボンネビル・スピードウイーク」。アメリカのユタ州にあるボンネビル・ソルトフラッツで開催される歴史あるレースだ。ランドスピードレースとは最高速を競うレースでクラスによっては、時速600キロを超える。プロライダーの宮城光さんは昨年ホンダ社内チームによるボンネビルスピードチャレンジプロジェクトにドライバーとして参戦、チューニングしたS660のエンジンを搭載したランドスピードレーサーで240.263mph(約386.58km/h)をマークした。スピードウイークでの最高速記録は破れなかったものの、翌月に開催されたFIA公認のレースで261.966mph (421.595km/h)に達し世界最速のレコードを更新した。
宮城さんは、同じくスピードウイークにエントリーしていたKiyo's Garage代表Kiyoさんが作成したCB750Fourをベースにしたカスタム「Gekko(月光)」を見て惚れ込み、どうしてもこのバイクでボンネビルを走りたいと思い、その場でKiyoさんにコンタクトして走る約束を取り付けた。
その一年後、宮城さんは再びソルトフラッツに訪れ、スピードウイークでCB750Fourのエンジンを二基積んだスペシャルなバイク「Gekko」を走らせている。4日目の時点で最高速は155mph(約248km/h)。最高速記録には届かないが「この環境で最高のバイクを走らせることが幸せだ」と宮城さんは語る。真剣に遊ぶ大人のレース、アメリカンカルチャーの一言では片付けられない奥深い魅力がボンネビルスピードウイークには詰まっている。
01カリフォルニアのKiyo’s Garageが製作したランドスピードレーサーCB1620「Gekko(月光)」。昨年は代表のキヨナガさんがスピードウイーク、エルミラージュでのランドスピードレースにエントリー。今回はプロライダーの宮城さんが最高速に挑戦する。
02810ccにボアアップした1973年モデルのエンジンを二基、オリジナルフレームに搭載する。2016年のカリフォルニアで開催したカスタムショー「ボーンフリー」で優勝したカスタムマシンでもある。
03ボンネビルスピードウイークでのランドスピードレースは最長10マイルのコースで最高速を競う。初日はルーキーコースでテストライドを済ませた宮城さんは2日目にショートコースに移動した。
04スピードウイークは車とバイクの混走。ホットロッドの祭典的な意味合いもあってどちらかと言えば車がメインになる。小排気量から300マイルを超えるストリームライナーまで多様なランドスピードレーサーが走る。
05Kiyo’s Garageチームはビルダーのキヨナガさんとヘルパーで奥さんのKatさん、ライダーは宮城さん。キヨナガさんもライダーとして走る。ボンネビルは昨年に続き2度目、エルミラージュで開催されるLSRには数回出場している。
06初日にはオープニングセレモニーとブリーフィングがコースで行われる。アメリカ全土、カナダ、ヨーロッパ、ロシア、オーストラリア、日本など世界各地から参加者が訪れるランドスピードの歴史的イベントだ。
07昨年に続いて2度目のボンネビルスピードウイークにエントリーした宮城光さん。昨年は四輪での記録へのチャレンジだったが、今回はアメリカのホットロッドカルチャーを象徴するバイクでのチャレンジとなった。
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