

掲載日:2014年12月18日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐川 健太郎 写真/山家 健一 動画/倉田 昌幸 衣装協力/HYOD
2014年のデビュー以来、初のフルモデルチェンジを受け、より快適性とスポーティさに磨きをかけたVストローム650ABSの派生モデルが『XT』である。
STDモデルとの違いは2点。ひとつはフロントまわりの造形で、XTには鳥類のくちばしを連想させる鋭敏なラインのフロントカウルが新たに装備された。これは、かつて1980年代に活躍したDR750Sを彷彿させるスズキ伝統のデザインである。もうひとつは、チューブレスタイプのワイヤースポークホイールが採用されたこと。ワイヤースポークはオフロード車に採用されるタイプで、ラフロードでの走破性に優れ、しなやかな乗り心地と軽快なハンドリングを両立させるメリットがある。なお、タイヤはSTDモデルと同サイズのラジアルタイプで、フロント110/80R19、リア150/70R17がそれぞれ採用されている。
エンジンや車体についてはSTDモデルと共通。新開発のエンジンはカムプロフィールの変更により、低中速域のトルクをアップするとともにメカニカルノイズを低減。ECUのプログラムや吸排気系の見直しにより燃焼効率を向上させ、燃費も10%向上している。
フレームはアルミ鋳造と押出材で構成される高剛性ツインスパータイプで、足回りはフロントにφ43mm正立フォーク、リアにリンク式モノショックを装備し、幅広い路面状況に対応。ブレーキは軽量・コンパクトな2輪専用設計の電子制御式ABSユニットが採用されている。なお、国内と輸出仕様の違いは、騒音対策のためエンジン前方のエキパイ部分が樹脂カバーに覆われ、2次減速比が異なることなど。それ以外はほぼ同仕様となっている。
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