ヤマハ MT-07 ABS – スポーツバイクの新ジャンルを作り上げる

ヤマハ MT-07 ABSの詳細写真

低い位置に搭載された7角形の異形ヘッドライトは、マルチリフレクターレンズ採用のハロゲン仕様。トップブリッジとアンダーブラケットに挟まれたフロントフォークをブラックアウトし、エアインテークへ続く流れるようなラインの視覚効果を生んでいる。

二段構成のデザインワーク“ダブルデッキ・ストラクチャー”の上段部分は、ダイナミックで美しいラインを描く。一般的にはシートの手前で完結する燃料タンクをインナータンク方式とすることでタンクカバーをシート下まで伸ばした躍動感あふれるデザイン。

滑りにくく、ホールド性、クッション性ともに不満のないシート。ライダーシートは前部分が大きく絞り込まれ、足つき性の良さに貢献し、広くフラットな後ろ部分はコーナリング時にシートのエッジでリアタイヤのトラクションを正確に感じ取れる。

スリムでエッジの効いたテールエンドのデザインをスポイルすることなく綺麗にビルトインされたテールレンズ。内蔵されるテールランプ、ブレーキランプともに多灯式LEDを採用し、複雑にカッティングされたレンズを美しく輝かせる。

MT-07の“ダブルデッキ・ストラクチャー”の下段部分は、力強く逞しいラインを描く。太く短い迫力あるサイレンサーを巧みに避けながらリアアクスルへと伸びてゆくスイングアームなど、エンジンからリアタイヤへと伝わる強力なパワーフローを表現。

性能と軽量化を徹底追求したエンジンは、機能美を連想させる造形。シリンダーにはあえて肉盛りして有機的なデザインを施し、シリンダーヘッドとケースカバーは濃いブロンズとするなど、新しいエンジンとしての存在感も強調している。

ABS付きのフロントブレーキには、対向ピストン4ポットキャリパーを採用し、ウェーブタイプの282mm径フローティングディスクをダブルで装備する。ホイールには10本スポーク型の軽量アルミキャストホイールを採用。

同じくABS付きのリアブレーキには、油圧式シングルピストンを採用し、フロント同様にウェーブタイプのシングルディスクを装備する。スイングアームエンドのチェーン引きも個性的で凝った形状のものを採用した。

コンパクトなメーターパネル内は、下にバーグラフ式のタコメーター、右に速度計、左に時計と燃料計と距離計が配置され、距離計の表示部分はオド、トリップ、燃費、水温、外気温を切り替えることが可能。ギアポジションインジケーターも備わる。

ハンドル右側にはスタータースイッチとハザードランプスイッチが備わる。スターターボタンとキルスイッチが一体化しており、始動時はイグニションキーをオンにしてからこの赤いスイッチを押し下げて始動する。

ハンドル左側にはプッシュキャンセラー式のウインカー、ホーン、ヘッドライトの上下、パッシングのスイッチが備わる。ただウインカーとホーンのスイッチが近いため、ウインカーキャンセル時に誤ってホーンを鳴らしてしまうことがあるので、注意が必要。

タンデムシート下には車検証および車載工具が綺麗に収まるスペースがあり、シート裏側にはドライバーや六角レンチが固定されるとともに、荷物積載時に便利な4つのベルトフックも格納されている。

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