

掲載日:2014年09月25日 試乗インプレ・レビュー
取材・文・写真/田宮 徹
自社生産されているエンジンは、マニュアルクラッチ式5段リターン変速の149.4cc空冷単気筒。ロングストロークな設計となっている。燃料供給はインジェクション。始動方式はセルのみで、キックペダルは備えていない。
フロントブレーキは、220mm径ローターの油圧ディスク式。片押しの2ポットキャリパーを備えている。フロントホイールは12インチ径のスモールタイプ。フロントフォークは、インナーチューブ径37mmの正立タイプだ。
フロントと同じくリアホイールも、スモールロードモデルでは定番の12インチ径。同じ台湾ブランドのマクシス製タイヤを装着している。リアブレーキは簡素なドラム式。スイングアームも、シンプルなスチール製だ。
リアショックは、コンベンショナルなツインタイプ。すべての車体色で、ホワイトスプリングを備えている。かなりハードな設定だが、5段階のプリロードアジャスターを備えていて、ある程度までは調整ができる。
タックロール風のデザインが施された、タンデムも可能なロングフラットシートが、ストリートイメージを高める。その後方には、タンデムライダーの乗り心地と安心感を高める、スチールパイプ製のグラブバーを装備している。
テールカウル部は、上部が可動式で、跳ね上げるとその下側には小物入れが隠されている。ロック機構はないため、駐車時に貴重品を入れておくことは避けたいが、ちょっとした市街地散歩時などにも重宝する装備だ。
燃料タンクを含めた車両全体がスリムなのに対して、ハンドルはかなり幅広。ゆったりとしたストリートモデルのイメージを高めている。一般的なバータイプのハンドルなので、好みに応じて簡単にカスタムすることができる。
メーターは、左側に8000回転からレッドゾーンとなる1万回転スケールの指針式回転計、右側に速度やオド・トリップが表示される液晶パネルという組み合わせ。その下側には、DC12V電源ソケットを標準装備している。
前後ウインカーとテールランプは、いずれもLEDタイプで、クリアレンズを備えている。またどちらも、かなり細身のデザインが施されていて、カスタマイズ感がある。もちろんウインカーは、プッシュキャンセル式だ。
このクラスとしては珍しく、サイドスタンドに加えてセンタースタンドも標準装備している。メンテナンス時や、ちょっとした悪路に踏み込んで遊んだときに活躍する。サイドスタンドには、エンジン停止機構が備わっていない。
ライダー用とタンデムライダー用のフットペグは、いずれも極太タイプ。どちらかと言えば、スポーティというよりはクルーザー的でもあるが、さりげなくオシャレ度を高めている。ホールド性にも優れる表面デザインだ。
テールカウルの左側下部には、メインと同じカギで解錠できるヘルメットホルダーを備えている。その左側に見えるのは、後輪へ荷物などが巻き込まれるのを抑止するスチール製ガード。マフラーのガードも大きめの設計だ。
価格(消費税込み) = 32万2,920円
※表示価格は2014年9月現在
台湾ブランドのキムコから、2014年のニューモデルとして登場。マニュアルクラッチ式の空冷単気筒エンジンを搭載した、日本の高速道路にも乗れるストリートスタイルコミューターだ。
■エンジン型式 = 空冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ
■総排気量 = 149.4cc
■ボア×ストローク = 62.0×49.5mm
■最高出力 = 9.4kw(13PS)/9,000rpm
■最大トルク = 11N・m(1.1kgf-m)/5,000rpm
■燃料供給 = フューエルインジェクション
■トランスミッション = 5段リターン式
■サイズ = 全長1,755×全幅765×全高1,030mm
■ホイールベース = 1,200mm
■シート高 = 715mm
■車両重量 = 121kg
■燃料タンク容量 = 6.0リットル
■Fタイヤサイズ = 120/80-12
■Rタイヤサイズ = 130/70-12
■ブレーキ形式(F/R) = 油圧式ディスク/機械式ドラム
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