

掲載日:2013年03月21日 試乗インプレ・レビュー
取材・撮影・文/淺倉 恵介
エンジンの排気量は1,164cc、最高出力110PS、最大トルク10.9kgf・mを発揮する。ミッションは新たに6速化されている。ラジエターは小型軽量化しながら冷却能力を16%向上。
吸気はインジェクションを採用。メインボア径φ34mmのスロットルボディにふたつのスロットルバルブを設け、あらゆる回転域、あらゆるスロットル開度でスムーズなレスポンスを実現するデュアルスロットルバルブ機構を装備。
マフラーはスタイリッシュな集合管タイプ。キャタライザーを内蔵し、排気ガスを浄化。エキゾーストパイプの後部には電子制御式の排気デバイスを装備する。スポーツ性の高い車種だけに、バンク角も十分に確保されている。
新デザインのホイールには、流行の細いスポークを採用。高い剛性と軽い重量を両立している。ブレーキキャリパーは従来モデルの6ピストンからコンベンショナルな4ピストンタイプに変更。Φ310mmのペタルディスクとの組み合わせで、制動力、コントロール性ともに良好。
リアブレーキは対向2ピストンキャリパーにφ250mmのペタルディスクを組み合わせる。リアホイール幅は5.5Jで180サイズのタイヤを履く。
インナーチューブ径φ43mmのフロントフォークはフルアジャスタブルタイプで、スプリングのプリロードと伸/圧のダンピングが調整可能。フォークオフセット量は30mmで、軽快なハンドリングを実現。
リアショックはロワーマウントをZRX1200R比で20mm後退させてレイダウンさせ、作動性を向上。ショックユニットのスプリングは、初期のスムーズさと高荷重時の踏ん張りを両立したプログレッシブ特性を持つダブルレート。プリロードと伸/圧ダンピングが調整可能。
スイングアームはZRXを象徴するトラス構造を堅持。構成パイプをD字型断面とすることで、高い剛性を確保している。チェーンアジャスターは、カワサキ伝統のエキセントリックタイプを採用。
ZRXのデザインアイコンであるビキニカウルはエッジを効かせた形状。ウインドプロテクションは見た目以上に高い。ヘッドライトユニットはマルチリフレクタータイプ。
燃料タンクはインジェクション化により内部に燃料ポンプを内蔵しているが、18リットルの容量を確保し、ロングツーリングにも対応。ニーグリップのしやすい後部を絞り込んだ形状とされている。
鋭角的でシャープなフォルムを持つテールカウルに、LED式のテールランプをビルトイン。レンズはスタイリッシュなクリアタイプ。
シートレザーは滑りにくいディンプル加工が施される。クッション性は良好だが、ポジションがアップライトなため、座面がライダーの体重のほぼ全てを支えることになり、長時間走行ではお尻が痛くなることもある。ロングランでは定期的に姿勢を変えるなどの工夫も必要だ。ピリオンシートの座面は広く、タンデムライドは快適。
インスツルメンツパネルはシンプルな2眼式アナログメーター。スピードメーター内に、時計、オド/トリップ切り替え式の液晶パネル、タコメーター内に燃料計を装備する。
容量の大きなシート下のユーティリティスペースは、ZRXシリーズの特徴のひとつ。ZRX1200DAEGでもその伝統は受け継がれており、1泊程度のツーリングなら、バッグ類を持たずとも荷物の収納が可能だ。
左ハンドルスイッチには、プッシュキャンセル式ウインカースイッチ、ホーンボタン、ヘッドライトのHi/Lo切り替えスイッチなど通常装備の他、パッシングスイッチとハザードスイッチも装備。右ハンドルスイッチにはスターターボタンとキルスイッチを装備する。
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