

掲載日:2013年02月21日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐川 健太郎 写真・動画/MOTOCOM 衣装協力/HYOD
車体に対して縦にエンジンを搭載する独特のレイアウトがモトグッツィの特徴。空冷90度VツインOHV744ccエンジンは、従来よりほとんどのパーツを入れ替えた、ほぼ新設計だ。シリンダーヘッドもよりコンパクトになり、馬力やトルク、燃費も向上させている。
車体右側にはスイングアームを兼ねたドライブシャフトが伸びる。アンチリフト機構などは特に備えていないが、シャフトドライブ特有の加速時のリフト感はほとんどない。チェーン式に比べてメンテナンスは楽。
フロントブレーキはブレンボ製4ポットキャリパーとフローティングタイプのφ320mmシングルディスクの組み合わせ。ワイヤースポークが懐かしいフロントホイールは、リアよりワンサイズ大きい18インチを採用する。
リアブレーキはφ260mmシングルディスクにブレンボ製2ポットの組み合わせ。大きめのディスク径を採用し、リアブレーキの効きはかなり良い。
ツートーンに塗り分けされたレトロ感たっぷりのフューエルタンク。容量は従来の17リットルから22リットルに拡大され、航続距離も大幅に稼げるようになった。
ダブルステッチの縁取りと“MOTO GUZZI”のロゴがクラシカルな雰囲気を盛り上げるシート。乗り心地はソフトで、タンデムも余裕でこなせるスペースを確保。シート高は805mmと標準的だが、スリムな車体とソフトな前後サスペンションによって足着き性は良好。
ヘッドライトはデザインこそレトロチックだが、中味は現代的なマルチリフレクター方式を採用。クリアレンズのウィンカーなどスマートに仕上げられている。ハウジングなどのメッキパーツが美しい。
ペダル類は頑丈なスチール製。エッジ部分の面取りなどに、いかにも手作業らしい粗削りな跡が見られるが、それがかえってイイ感じ。ストッパーピンにステンレス製を使用するなど、このギャップ感もいい。
シフトペダルも無骨な作り。構造上、シフトストロークは大きめなのはご愛敬か。振動吸収のラバーがマウントされたアルミ製ステップは、なかなか質感が高い。
リアサスペンションにはオーソドックスなツインショックを採用。スプリングはバリアブルレートで、下側にナット式のプリロード調整機構を備える。
メインキーで簡単に取り外せるシート。その下は極めてシンプルな作り。後部のリアフェンダー側に車載工具をかろうじて収められる程度の小物スペースがある。グラブバーは頑丈で実用的だ。
ブラックパネルがシックな印象を与える2連メーターの間に、各種インジケーターを配置する。スピードメーター内にはオド、トリップ、時計、気温などデジタル表示のディスプレイを装備。タコメーターにレッドゾーン表示は無いが、7,000rpmがリミットだ。
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