

掲載日:2012年09月06日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐川 健太郎 撮影/MOTOCOM 衣装協力/HYOD(ヒョウドウプロダクツ)
ネーミングからも分かるように、VFR1200XD のエンジンはV型4気筒エンジンを搭載するスポーツツアラー、VFR1200F がベースになっている。水冷4ストロークV型4気筒 SOHC 4バルブ 1,237cc は低中速トルク型にチューニングされてはいるものの、同クラスでは群を抜く 129ps を発生。VFR1200F は今年リニューアルされて DCT も進化したが、こちらも同様にアップグレードされている。走りの目的に合わせたモードセレクト機能はそのままに、オートマ操作の「ATモード」は走行中に任意で変速した際に自動的に AT に復帰する機能を追加。マニュアル操作の「MTモード」では、連続シフト操作に対する制御の高速化を図るなど、よりスムーズでスポーティなライディングを可能としているのが特徴だ。
フレームも VFR1200F 同様、高剛性のアルミダイキャスト製で巨大なエンジンを上から抱きかかえるダイヤモンドタイプ。280kg の車重を支える足回りはフロントに倒立フォーク、リアは片持ちタイプのプロリンクサスペンションに、メンテナンス性と静寂性に優れるシャフトドライブを採用。長い脚とフロント 19 インチ、リア 17 インチのワイヤースポークホイールによって、ダートでの走破性も高めている。
ハイパフォーマンスに対応したセーフティデバイスの充実にも注目したい。新型 VFR1200F 同様、トラクション・コントロール・システムが導入され、滑りやすい路面や未舗装路においてはスロットル・バイ・ワイヤと燃料制御により駆動力を最適化。また、コンバインド ABS が前後ブレーキの最適な制動力配分により、ライディングスキルや路面状況にかかわらず安全に最短距離で停止させることができる。
ラリーマシンをイメージさせるフロントカウルには、走行風を和らげる調整式スクリーンやハンドガード、リアカウルには大型キャリアを標準装備。オプションでトップケースやパニアケースにも対応するなど、荷物を積んでより遠くまで快適に足を伸ばせる仕様になっている。加えて、VFR1200XD MUGEN には専用のスリップオンエキゾーストシステムが装備され、オリジナルデカールで飾られるなど、『無限』の個性を主張する仕様となっている。
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