カワサキ ニンジャ250R

掲載日:2011年03月01日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/中村 友彦

カワサキ ニンジャ250Rの画像
KAWASAKI Ninja 250R

長きに渡ってカワサキのボトムレンジを支えてきた
250ccパラレルツインの最新仕様

“250ccロードスポーツ” と言うと、日本専用車というイメージを持つ人が多いようですが、2008年にデビューしたニンジャ250Rは、カワサキのボトムレンジを支える世界戦略車で、ヨーロッパやアメリカなどでも販売されています。ただし、カワサキがこういったモデルを市場に投入したのは、ニンジャ250Rが初めてではありません。1979年に登場した Z250FT 以降、このクラスの主軸を並列2気筒とした同社は、以後の30年間で GPZ250R や GPX250R、ZZR250 などを世に送り出し、その系譜を引き継ぐモデルとしてニンジャ250Rが誕生したのです。

過去のカワサキ製 250cc ロードスポーツと比較すると、少なくともスペックを見るぶんには、ニンジャ250Rに特筆すべき要素は見当たりません。1軸バランサーを内蔵する水冷パラレルツインは大幅な改良を受けていますが、基本構成は GPZ250~ZZR250 と同様で(気化器はヨーロッパと日本向けはインジェクション、アメリカ向けはキャブレターを採用)、最高出力はシリーズ最強だった GPX250R の約3分の2となる 31ps。さらに言うとフレームの素材は、ZZR250 のアルミからスチールに変更されています。とはいえ、クラス唯一の装備となるフルカウルが維持されたことや、モトGPレーサー ZX-RR や ZX-10R に通ずるルックスが与えられたこと、タイ生産とすることで価格を安価に設定できたこと、そして 250cc ツインならではのスポーツ性と扱いやすさに磨きをかけたことが評価され、ニンジャ250Rは世界各国で支持を集めることに成功しました。中でも日本市場での人気は目を見張るほどで、スクーターを除く 250cc モデルの中では、2008~2010年にかけて3年連続でトップセールスを記録したのです。

近年の国内 250cc 市場を牽引する存在となったニンジャ250Rは、当然ながら中古車のタマ数も豊富です。ただし、新車価格が53万3000/55万3000円(スペシャル・エディション)であるのに対して(2008年のデビュー時は49万8000円)、現在の中古車相場は35~45万円前後。新車でしか受けられないサービスや値引きを考えると、このモデルの中古車は、現状ではあまり旨みがないのかもしれません。

カワサキ ニンジャ250Rのここがポイント!
  • ● ZX-RRやZX-10Rに通ずるアグレッシブなルックス
  • ● 10,000rpm以上が常用できる刺激的な並列2気筒エンジン
  • ● スポーティでありながらオールラウンドに使える乗り味

カワサキ ニンジャ250Rのライバルはこれだ!

  • ホンダ
    VTR

    1982年型VT250に端を発する、ホンダ製250ccロードスポーツの最新仕様。30psを発揮するエンジンは、四半世紀以上に渡って熟成を続けてきた水冷90度Vツインだ。

  • ホンダ
    CBR250R

    2011年度から発売が始まるCBR250Rは、ホンダの250ccでは久しぶりのフルカウル車。エンジンはDOHC4バルブ水冷単気筒で、フレームはスチール製ダイアモンド。

  • カワサキ
    ZZR250

    1990年に登場したニンジャ250Rの先代モデル。フレームはアルミツインスパーで、水冷並列2気筒エンジンの当初の最高出力は45psだった(後に40→35psに低下)。

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