
掲載日:2011年04月22日 公道スペシャリスト“白バイ流” 究極の安全運転テクニック
常に沈着冷静で威風堂々とした走り。そしてひとたび事件が発生すれば疾風のように現場に駆けつける…。「白バイ」は誰もが認める公道走行のスペシャリスト集団である。その極意とはいかなるものか。2009年度全国白バイ大会のチャンピオン、千葉県警の笹野巡査長を講師に迎え、ストリートを安全確実に走り続けるための考え方やノウハウをお伝えしよう。
お断りとお知らせ
○この内容は、平成22年7月に撮影したものです(全国大会は同年9月現地取材)。
○取材協力いただいた千葉県警察本部交通部交通機動隊は、平成23年東北地方太平洋沖地震発生に伴う広域緊急援助隊として活動しています。
白バイ走法こそ
公道における究極
全国3000名の白バイ隊員の頂点に輝くのは誰か!? 全国都道府県の交通機動隊から選りすぐられたエリート隊員が日頃から鍛え上げた精神力とテクニックの限界に挑む、真の白バイ隊員ナンバーワン決定戦。2010年9月11~12日に開催された「第42回全国白バイ安全運転競技大会」の模様をレポートしよう!
「全国白バイ安全運転大会」は年に一度、茨城県ひたちなか市にある安全運転中央研修所で開催されているもので、全国から選りすぐられた白バイ隊員が安全運転技術を競い合う、隊員たちにとってまさに一世一代の晴れ舞台である。
競技種目は大きく4つのカテゴリーに分かれている。バランス走行、傾斜走行(スラローム)、トライアル走行、不整地走行(モトクロス)で、それぞれの合計点数によって個人と団体での表彰がある他、種目別での順位も発表される。また、傾斜走行については女子の部も設けられている。ちなみに、このシリーズでも解説してきた直線パイロンや8の字走行、Uターン、狭路、回避制動などの種目はすべてバランス走行競技の中に含まれる。オンロード種目だけでなく、トライアルとモトクロスを加えた本当の意味での総合的なライディングスキルが求められるわけだ。白バイ隊員は例えるなら、オリンピックの十種競技選手のような万能型アスリートと言っていいだろう。
大会で使用される競技車両は取締りの現場でもよく目にするVFRが長年その役を担ってきたが、今後は最近導入されたCB1300STベースの白バイに順次切り替わっていくようだ。また、今大会のトピックスとしてはオフロード系種目でこれまで使用されてきたTLM220Rに代わって XR230が導入されたことだ。2ストのトライアル専用モデルから一般的な4ストのトレール車になったことから、悪路での走破性は劣るものの、一方でよりライダーの技量の差が顕著に表れるようになったと言えるだろう。
第42回を数える今大会も、強豪チーム同士の激しい接戦が繰り広げられたが、見事団体一部優勝に輝いたのは警視庁チーム。個人総合優勝も警視庁の沼田選手が獲得した。
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