掲載日:2023年01月27日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
1977年ヤマハのパッソルから始まったスクーターブームは原付バイク業界に様々な化学反応を起こした。そんな時代が産み落とした、一台がホンダのエクスプレス。モデルチェンジもなく短命で消えていったモデルなので、どれだけの人が知っているのかわからないが、とてもユニークなバイクなので、イラストと共に紹介したい。
80年代は、各所がカーバーされていたり、座って運転ができたり、ギアチェンジの必要がなかったり……気軽に乗れるスクーターが主流。一方、新聞配達など荷物を運ぶビジネスバイクはこれまでと変わらず、耐久性があり、積載性も高く、高燃費のスーパーカブなどが担っていた。
そこでホンダが考え、世に送り出したのが、スーパーカブのようなビジネスバイクとしての高い能力を持ちながら、スクーターが持つ利便性も兼ね備えたビジネスバイク、エクスプレスだった。
特筆すべきは最高出力5.2psを発揮する2ストエンジンでありながらリッター110kmの高燃費を実現していること。さらに、スーパーカブを思わせる大型レッグシールド、余裕のあるフットスペース、安定性の高いリアキャリアなど、ビジネスバイクの実用性を高レベルで実現。同時にスクーターのタクトと同じ無段変速Vマチックの採用。ステップスルー、大型インナーボックス、大型シートなど高い利便性も備えていた。
国内の販売は長く続かなったが、東南アジアの国で同スタイルのバイク需要性は高く、いまでも大活躍している。
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