掲載日:2023年01月13日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
「えっ、ヤマハのBW'Sがレトロバイク!? つい最近まで売られてなかった?」と思う人は少ないだろう。確かに、2012年に発売された3代目と言われるBW'S50、台湾ヤマハの人気を受けて、2016年から売られるようになったBW'S125は今でも元気に町を走っている。今回はそのルーツ、35年前に生まれた初代モデルを紹介したいと思う。
1977年に登場した、ステップスルーのスクーターのパッソルは原付バイクの歴史を変える大人気モデルとなった。そこから空前のスクーターブームが始まり、本格派、女性向け、スポーツ系、キュート系など多様なモデルが生まれた。
パッソル誕生から11年が過ぎた88年。『オフロードスクーター』という新ジャンルのモデルBW'S50が鮮烈デビューを果たした。ヤマハ自慢の空冷2ストの元気なエンジンを搭載。大きな特徴はワイドサイズのブロックパターンタイヤ、ロングストロークのサスペンション、フロントカウルに埋め込まれた丸目のデュアルヘッドライトなどなど。ダートも走れるスクーターはこれまでにないスタイルで、唯一無二の存在として強烈な個性を放った。翌年にはロードパターンのタイヤとリアキャリアを装着するBW'Sスポーツも登場した。
その後、モデルチェンジはなかったが10年後、98年に台湾ヤマハ製造の車両を輸入販売する形でフルモデルチェンジ。メットインスペースを確保しながら、ガード付き丸目2眼ヘッドライト、ディスクブレーキなどBW'Sらしさをグレードアップ。ヤマハのチャレンジ精神を象徴する1台、それがBW'S50なのである。
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