掲載日:2022年09月23日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
1976年、八千草薫のテレビコマーシャルで火が付き、軽くて乗りやすいことから大ヒットとなったヤマハ「パッソル」。続けて1978年には上級車種となる「パッソーラ」を発売した。一方、ライバルホンダは1980年にコンパクトスクーター「タクト」をリリース。翌年1981年からスクーター戦国時代に突入した。ホンダはリア周りのフルカバーした「タクトフルマーク」と3輪スリーター「ストリーム」、スズキはファッショナブルスクーター「ジェンマ」。ヤマハはスポーツスクーター「パセッタ」、クォリティーの高い本格スクーター「ベルーガ」を発売、多種多様化していった。
ハイグレードな内容と近代的なデザインから大人気となったヤマハ「ベルーガ」。その後を追うように、ハイグレードで女性ユーザーにターゲットを絞ったモデル「サリアン」を1982年にデビューさせた。
直線を基調とした男性的なラインがベースとなっている「ベルーガ」に対して、「サリアン」は曲線を意識した女性的なボディデザイン、フロントフェンダーとレッグシールドが一体化したフロントビューが特徴だった。また、車体は「ベルーガ」より一回りコンパクト、車重も20㎏近く軽くできていて、女性でも扱いやすいように配慮されていた。また、収納量の多い大型のフロントトランクも女性に好評だった。
ちなみに「サリアン」のカタログのイメージキャラクターはタレントとして活躍している宮崎美子さん。「ベルーガ」はジャズミュージシャンの渡辺貞夫さん。まさにその時代を象徴するふたりと2台なのである。
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