掲載日:2022年02月25日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
1976年に発売されたロードパルは軽量で女性でも取り回しがしやすく、低価格であることから大人気となった。ホンダが「これは行ける!」と感じたのかどうかわからないが、それからロードパルのバリエ―ションをどんどん広げていった。
まずは曲線的なフレームを使った「パルフレイ」を78年1月に発売。さらに同年4月には男性向けのスポーティーなモデル「パルホリデー」と「パルディン」2台を発売した。これでパル族(?)は一気に4モデルに増大。いくら人気が出たからと言って、原付のファミリーバイクが同時に4種類も販売するなんて……凄い時代だなぁ。
今回紹介するのはパル族の最後に登場したパルディン。イラストを見てわかるように、一番の特徴はスポーツ自転車のようなトライアングルフレーム。ダウンフレームを採用しているほかのモデルと違い、大きく跨がないと乗車できないことから、メンズ向けのモデルであることがわかる。ほかにも、スポーツバイクのような丸形ヘッドライトとスピードメーター(ロードパルは一体式)、黒いセミロングシートの採用などメンズを意識していることがビシバシ伝わってくる。
同時に利便性も向上していて、ロードパルはリヤキャリアの下に燃料タンクがあるため給油時に荷物を降ろさなければならなかったが、パルディンはシート下なので、その必要はなくなった。ロードパルは確かに軽くて便利だけど、スタイル的にちょっと、女性っぽいかなぁ……と敬遠していた男子をターゲットにしていたが、思ったほど売り上げは伸びなかった。
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