掲載日:2021年11月19日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
70年代のヤマハ、小排気量2ストローク、スポーツバイクの中心的な存在となっていたのがRDシリーズだった。1973年の第20回東京モーターショーで、ロードレーサーTZ750やTXシリーズ、DTシリーズと共に展示され、翌年、排気量50cc、90cc、125ccの3種類がRDシリーズとして販売された。
RD50はFX50の後継。基本的な内容とデザインは引き継ぎながら、クラス唯一の油圧式ディスクブレーキをフロントに採用しているのが大きな特徴だった。
セミダブルクレードルのフレームに空冷2ストローク単気筒ピストンリードバルブの高回転型エンジンを搭載。最高出力6.3PS/9500rpm、最大トルク0.50kgmはトップクラス。ギアは5速リターン式、前後17インチのタイヤを履いていた。
その後グラフィックの変更、ヘッドライトをクラス最大の25Wへ、ウインカーを10Wに大型化、電装系を強化するなど細部をグレードアップ。
78年モデルから前後タイヤが18インチにサイズアップ。ドレインコック付きの新型キャブレターの採用やエアクリーナーボックスの樹脂化、新デザインのメーター、小物入れ付きのシートカウル装着など、熟成化を進めた。同年6月には7本スポークのアルミ鋳造一体成形のキャストホイールを装備したRD50SPも登場。
RD50の大柄な車体はひとクラス上の風格、本格的なロードスポーツとして不動の人気を得た。1980年版が最終モデルとなったが、RDが作り上げたスポーツバイクのマインドは、81年発売の水冷RZ50へと受け継がれている。
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