掲載日:2021年10月08日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
70年代、ホンダのファミリーバイクとして人気を得ていたダックス。そのバリエーションとして登場したのがノーティダックス。だがよく見るとエンジンやフレーム、ガソリンタンク形状など共通部分はほとんどない。それなのになぜダックス?と不思議に思う。おそらく当時は人気のダックスの名前を付けた方が売れたのだろう。
モンキーやダックス、スーパーカブ、シャリーなどホンダは横置きエンジンが主流だったが、ノーティはCB50系の直立4サイクル0HCエンジンを搭載、ギアは4段リターン変速、剛性の高いダイヤモンドフレームを採用するなど、レジャーバイクながらパワーを感じるスポーティーな内容になっていた。
また前後とも5.4-10インチという極太タイヤを履いていることも大きな特徴で、ラフロードなどの不整地で優れた走破性を持っていた。当時、極太タイヤを履いたスズキのバンバンが人気だったので、その辺を意識していたのかもしれない。低めのシートにガソリンタンクとサイドカバーが一体化したボディデザイン、ゆったり幅の広いハンドルポジションなども印象的。座り心地の良さそうな厚めの大型ロングシートも、デザインアクセントになっている。
その後、76年にモデルチェンジ。低中速でトルク感をアップしたり、騒音の低減を図ったり、リアキャリヤを標準装備化したり…さらに内容を充実。
他のモデルにはない親しみやすさを持っていたノーティダックスのスタイルは、その後R&P、APE50へ引き継がれていった。
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