掲載日:2025年12月26日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち


1980年にドイツ・ケルンショーで発表され、「ケルンの衝撃」と騒がれ、二輪業界&ライダーに衝撃を与えたGSX1100S KATANA(カタナ)。「日本刀をイメージした」という独自のスタイリングは多くのファンのハートを鷲掴み。82年に国内向けモデルとして750㏄が登場したが、当時は限定解除免許の取得は超難関。“カタナ”はほとんどのライダーにとって高嶺の花、憧れの存在だった。
それから約10年……カタナを諦めていたライダーに朗報が飛び込んできた。何と250㏄版のカタナがリリースされるというのだ。「ハンス・ムートデザインのあのカタナに、中免で乗れるの!?」多くのライダーが浮足立った。
登場したカタナ250は本家1100Sのデザインを完全に継承していた。実際にGSX1100Sと共通パーツがあったという。またエンジンはバンディッド250と同系の水冷エンジンでありながら、カタナらしいフォルムを再現するためフィンを切り、まるで空冷エンジンのように見せていたという。ただひとつ残念だったのがホイール。1100Sや750Sが星形だったのに250は3本スポーク、ここには「なぜ?」「どうして?」という声が多く上がった。
翌年にはさらに400㏄のGSX400S・KATANAも登場。カタナは4兄弟となった。テレビの「西部警察」で舘ひろし氏が乗るなど、まさに一時代を築いたカタナ。2000年にシリーズは一度姿を消したが、2019年に現代的なデザインと技術を注いだ新型のカタナが登場。スズキを代表する名車「カタナ」、その魅力は今も色褪せていない。








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