掲載日:2025年10月10日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
80年代の終盤、車検のいらない250㏄クラスの支持率は高く、レーサーレプリカを代表とするスポーツバイクはもちろん、アウトドア志向の高まりからランドスポーツ(オフロード)系も人気が拡大していた。4ストではホンダのXLRシリーズ、ヤマハのセロー。さらに軽量&ハイパワーという2ストの強みを生かしたヤマハのDT200、カワサキのKMX200、スズキのRH250などの人気も高くなっていた。
勢いを増す2スト勢に新しく加わったのが、ホンダの市販モトクロッサーCR250RのストリートバージョンCRM250Rだった。車両重量112kgのライトボディ。水冷2スト・クランクケースリードバルブ単気筒エンジンの最大出力は37PSを発揮! 2スト250ccらしい豪快な走りからオフロードファンのハートを鷲掴みにした。
1991年にモデルチェンジ。エンジンはデジタル制御のPGM-RCバルブを採用、前・後サスペンションやフレームも一新、悪路走破性と操縦性能をUP。レーサーに近いポテンシャルを持っていたため、当時人気だったエンデューロレースで大活躍した。
1994年にマイナーチェンジ。1~2速をハイレシオ化、エンジンオイルタンクを従来のフレーム内蔵式から別体式になった。燃料タンクも10Lから11LへUP。1997年には環境適合性を高めた、AR燃焼エンジンを搭載したCRM250ARを発売。翌年にはカラーリングを一新したモデルが登場したが、残念ながらそれがホンダの2ストのランドスポーツのラストモデルとなった。
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