掲載日:2019年03月22日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
ハスキーボイスのもんた&ブラザーズが『ダンシング・オールナイト』を熱唱、ニュートラ・ハマトラのぶりっ子をスタジャン男が追いかける……。そんな1980年に登場したのがヤマハのポッケ。
当時のカタログにはシーナ&ロケッツの鮎川誠。最先端にカッコいいキャスティング。小さなボディでハンドルも折り畳める……。むむむっ、これってホンダのモンキーとほぼ同じコンセプトじゃない?? 全長は1280mmと超コンパクト、そしてタイヤサイズは6インチ、これは当時、市販車では最小径だったらしい。さすがチャレンジャー精神のヤマハ、あっぱれー!!
アップフェンダーにアップ型マフラーなところに、ちょっとオフ車的なテイストを感じるが、小さな6インチのタイヤでオフロードを走るのは無謀だろうなぁ。でも、人のいない山道や林道を行ったり来たり走り回るのは楽しそうだな。気になるのがシートのほぼ真下のリアタイヤ、パワーのある2ストエンジン、簡単にウイリーしそうなんだけど、実際はどうだったのかなぁ……。見ているだけでどんどん想像が膨らむ。
ある意味、実用性よりも完全に見た目や遊び心が優先されているポッケ。ここまでやってくれたら嬉しくなる。こんなバイクも昔だから作れたのかな? でもバイクってある意味、そういう存在だったはずだよね。ポケットの中に収まらない、特大な遊び心を持ったバイク、それがポッケなのである。
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