全日本モトクロス選手権 第10戦 第53回MFJ-GPモトクロス大会

掲載日:2015年11月10日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/田宮 徹  取材協力/MFJ レーシングリザルト

IA-1は、スズキファクトリーチームの小島庸平選手(#44)が、チームメイトの熱田孝高選手(#4)を5ポイントリードしてこの最終戦に。一方で外国人ライダーが3名参戦し、見どころの多いレースになりました。

海外トップライダーたちが日本でガチバトル!
最高峰クラスチャンピオンはスズキの小島庸平選手に!

全日本モトクロス選手権の今季最終戦となる第10戦が、第53回MFJ-GPモトクロス大会として10月24~25日(土・日)に宮城県のスポーツランドSUGOで開催されました。

この大会はFIMライセンスで参加できる国際格式で行われ、最高峰クラスとなるIA-1に、ヤマハからクーパー・ウェブ選手(#117)とロマン・フェーブル選手(#461)、ホンダからトレイ・カナード選手(#241)が参戦。さらにIA-2には、ヤマハからジェレミー・マーティン選手(#111)、ホンダからティム・ガイザー選手(#243)、さらにカワサキから勝谷武史選手(#888)と、両クラスに海外レースを戦うトップライダーたちが参加し、ハイレベルな走りで訪れた観客を楽しませました。

今季第4戦や第7戦でも使われたSUGOのコースは、ふたつの丘にまたがるように配置されています。これまで、大会ごとにレイアウトの変更を受けてきましたが、前回がヘビーマディコンディションで、大幅なショートカットが施されるなど狙いどおりのレースとならなかったことから、基本的なレイアウトを継承して大会が行われました。

決勝日は、朝から風が非常に強く、途中で曇り空や通り雨に見舞われる荒れた天候。それでも、路面状況が大きく悪化するほどの雨にはならず、ドライコンディションが保たれました。最高気温は14度ほどで、体感温度は風のせいでかなり低かったのですが、多くの観客が世界の走りを楽しみました。

排気量450ccの4ストマシンが走るIA-1は、30分+1周の決勝レースを、ヒート1をウェブ選手、ヒート2をカナード選手が制しました。また、全日本の年間王者は、スズキの小島庸平選手(#44)に決定しました。

排気量250ccの4ストマシンを中心に競われるIA-2では、ヒート1でガイザー選手、ヒート2ではマーティン選手が優勝しました。また、2スト85ccと4スト150ccが混走するレディスクラスは、昨年度チャンピオンの竹内優菜選手(#1)が勝利。チャンピオンは安原さや選手(#2)に決まりました。

【リンク】
「MFJ全日本モトクロスオフィシャルファンサイト」

国際A級プロフィールサイト「モトクロ男子」

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01IA-1では、ヤマハのクーパー・ウェブ選手(#117)とホンダのトレイ・カナード選手(#241)が、予選からドッグファイトを展開。さらに決勝ヒート1の序盤も、このふたりによるマッチレースとなりました。

02IA-1に出場したクーパー・ウェブ選手は、ヒート1で勝利し、ヒート2はトップ2に逃げられて3位。米国AMAスーパークロス選手権250SXウエストの15年チャンピオンに輝いたアメリカンで、昨年に続いて来日!

03IA-1クラスに参戦した、ホンダのトレイ・カナード選手。今季は、AMAスーパークロス選手権とAMAモトクロス選手権の450クラスに出場。スーパークロスでは2勝を挙げました。今大会は、2位&優勝でした。

04IA-1にスポット参戦したヤマハのロマン・・フェーブル選手は、今季のモトクロス世界選手権最高峰クラスチャンピオン。今大会は、予選および決勝ヒート1のスタート直後に転倒する波乱。決勝は3位&2位でした。

05IA-1 クラスの決勝レースで、両ヒートとも日本人最高位となる4位でゴールしたのは、ホンダファクトリーチームの成田亮選手。ヒート2は、スタート直後の1コーナーで転倒。怒とうの追い上げを披露しました。

06IA-1決勝ヒート2は、トレイ・カナード選手(#241)とロマン・フェーブル選手(#461)による、息の詰まるようなデッドヒートが続きました。ラスト2周から超本気モードとなり、カナード選手が優勝しました。

07IA-1の表彰台は外国人ライダーが両ヒート独占。写真はヒート2で、中央が優勝したトレイ・カナード選手(#241)。同左が2位のロマン・フェーブル選手(#461)、同右が3位のクーパー・ウェブ選手(#117)です。

08IA-1のシリーズタイトル獲得をかけて今大会に臨んだ、スズキファクトリーチームの小島庸平選手。ヒート1は6位、ヒート2はプレッシャーからカタくなって11位という結果も、1ポイント差でチャンピオンに!

09IA-1のチャンピオンに輝いた、スズキファクトリーチームの小島庸平選手(#44)。チームメイトの熱田孝高選手とワン・ツー。最高峰クラスでは自身初の年間タイトル獲得で、歓喜の涙をこぼしました。

10IA-2クラスにスポット参戦したヤマハのジェレミー・マーティン選手は、AMAモトクロス選手権250MXで今季のチャンピオンになった選手。ヒート1は2位、ヒート2は優勝で、その速さを日本で見せつけました。

11IA-2クラスに出場したホンダのティム・ガイザー選手は、モトクロス世界選手権のMX2クラスで今季のチャンピオンとなったライダー。ヒート2は転倒で5位に終わるも、ヒート1では独走で勝利しました。

12IA-2にスポット参戦した、昨年度王者の勝谷武史選手。今季はオーストラリア選手権に出場して、年間ランキング3位と活躍。カワサキのファクトリー体制で臨み、3位&2位で富田俊樹選手(#317)に勝ちました。

13前戦ですでにIA-2クラスのチャンピオンを決定していた、ホンダファクトリーチームの富田俊樹選手。この大会では、昨年のライバルだった勝谷武史選手(#888)に勝負を挑みましたが、意識しすぎたか4位&3位で敗北。

14IA-2にスポット参戦した、ホンダのティム・ガイザー選手(#243)とヤマハのジェレミー・マーティン選手(#111)。欧州と米国のチャンピオン対決は、両者1勝ずつも、総合では写真左のマーティン選手に軍配!

15レディスクラスの決勝レースを制した、昨年度チャンピオンの竹内優菜選手。第8戦で転倒して鎖骨を折り、このレースをノーポイントで終えたことが、タイトル争いに響きましたが、これで今季6勝目!

16レディスクラスのシリーズチャンピオンに輝いた安原さや選手。このレースでは、序盤に4番手からひとつ順位を上げ、その後はポジションキープ。4位以内でゴールという条件をしっかりクリアしました。

17全日本レディスクラスで自身初のチャンピオンとなった、ヤマハを愛する安原さや選手(#2)。常に上位勢にいる安定したレースを続けながら、これまでわずかの差でチャンピオンを逃してきました。

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