2012 全日本モトクロス選手権 第8戦中国大会

掲載日:2012年10月17日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/田宮 徹  取材協力/MFJ  レーシングリザルトはこちら

IA-1の決勝ヒート1は、スタート直後のクラッシュ発生により赤旗再スタートに。1度目のスタートでホールショットを奪ったランキングトップの成田亮選手(#1)が大きく遅れ、同2番手の新井宏彰選手(#331)が好スタートを決めました。

IA-1では、前戦に続き新井宏彰選手と成田亮選手が勝利!
IA-2は両ヒートで激しい表彰台争いが展開!

今季の全日本モトクロス選手権も、いよいよ残すところ2大会。第8戦中国大会が、10月6日(土)~7日(日)に、広島県南東部にあるグリーンパーク弘楽園で開催されました。世羅高原の山中に設けられたコースは、アップダウンに富み長いストレートが多く配された、ハード路面のハイスピードレイアウトです。天候は、予選が行われた土曜日はどんよりとした曇り空。しかし決勝が繰り広げられた日曜日は、朝から秋晴れに恵まれ、最高気温が21度という絶好のモトクロス観戦日和となりました。

排気量450ccの4ストマシンが走る全日本最高峰クラスのIA-1では、ヒート1でポイントランキングトップの成田亮選手(#1)が6位に終わる波乱。このヒートを、ランキング2番手の新井宏彰選手(#331)が制しました。しかしヒート2では、成田選手がきっちり勝利。逆に新井選手は5位となり、最終戦ヒート1で成田選手が11位以内に入れば、成田選手のタイトル防衛が決定します。

排気量250ccの4ストマシンで競われるIA-2では、ヒート1で田中雅己選手(#113)、ランキングトップの山本鯨選手(#55)、竹中純矢選手(#57)によるドッグファイトが最終ラップまで続けられ、これを田中選手が制しました。またヒート2では、ランキング2番手の星野優位選手(#166)が優勝。山本選手は再び2位となり、星野選手を5ポイントリードして、最終戦に臨みます。

排気量85ccの2ストマシンと150ccの4ストマシンが混走するレディースクラスでは、邵洋子選手(#2)と安原さや選手(#20)がこちらも最終ラップまで大接戦。最終的に、邵選手が優勝しました。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

01IA-1決勝ヒート1でホールショットを奪った新井宏彰選手は、2周目にはこのヒートのファステストラップを叩き出すなど、スタート直後からハイペースを維持。後続との差をじわじわと拡大して、独走で今季3勝目を挙げました。

02熱田孝高選手はIA-1決勝ヒート1で、2周目から2番手を走行。レース序盤には、後方から追い上げてきた成田亮(あきら)選手に詰め寄られるシーンもありましたが、振り切ってポジションを確保。第2戦以来となる、今季4度目の2位表彰台に登壇しました。

03今季は、今大会決勝ヒート1でようやく3度目の表彰台登壇ながら、安定した走りでIA-1のシリーズランキング4番手を守る、スズキファクトリーライダーの小島庸平選手。決勝ヒート2では、4位、5位と僅差の6位に入賞しました。

04IA-1決勝ヒート1の表彰台。中央が優勝した新井宏彰選手、左が2位の熱田孝高選手、右が小島庸平選手。成田選手がいない表彰台は、前大会ヒート2に続いて今季2度目。成田選手以外が優勝した3レースは、すべて新井選手が勝っています。

05シリーズタイトルを意識してか、成田亮選手は予選から全体的に走りがカタい印象でしたが、それでもIA-1決勝ヒート2ではきっちり修正して勝利を収めるあたりはさすが。最終戦ヒート1で11以内に入れば、チャンピオン決定です。

06昨年から全日本最高峰のIA-1に昇格して、第4戦で4位に入賞。その直後に負傷してシーズンを棒に振った深谷広一選手。今大会では予選をトップ通過。決勝ヒート2で2位に入賞し、自身初となるIA-1の表彰台登壇を果たしました。

07予選を3番手で通過し、決勝でもヒート2で3位に入賞。今年からIA-1に昇格して、地元の広島大会で自身初となる全日本最高峰クラス表彰台に上がった島崎大祐選手。今回の好成績で、シリーズランキングは10番手に浮上しました。

08表彰台の中央が今季の定位置となっている成田選手を、IA-1での表彰台が初めてとなる深谷広一選手(写真左)と島崎大祐選手(同右)が挟んだヒート2。深谷選手と島崎選手は、ともに25歳。IA-1ではまだ若手なんです。

09IA-2決勝ヒート1のスタートも、1度目は1コーナー先でのクラッシュにより赤旗が提示されてやり直しに。グリーンパーク弘楽園では、スタート直後のアクシデントが多く発生。今後の安全対策に期待したいところです。

10IA-2決勝ヒート1で、1周目7番手から一気に追い上げ、8周目にはトップ浮上。15周目に一度はトップを山本鯨選手(#55)に譲ったものの、ラスト2周となった18周目に再逆転して今季3勝目を挙げた田中雅己選手。いつも魅せる走りです。

11シリーズランキングトップで今大会を迎え、両ヒートで2位に入賞して5ポイント差で首位の座を守った山本鯨(けい)選手。鳴り物入りでIA昇格と同時にスズキワークス入りも、2年間はケガでチャンピオン争いに加われず。3年目の正直に賭けます。

12前大会終了直後に負傷した三原拓也選手の代役として、今大会前週に国別対抗戦のモトクロス・オブ・ネーションズに参戦した竹中純矢選手。今大会で、さっそく世界の舞台で得た経験を結果に結び付け、IA初表彰台に登壇です。

13レース後半、何度も順位を入れ替える激しいバトルを演じた3名が、IA-2決勝ヒート1の表彰台に。中央が優勝した田中雅己選手(#113)、左が2位入賞の山本鯨選手(#55)、右が自身初のIA表彰台登壇を果たした竹中純矢選手(#57)です。

14僅差でIA-2のシリーズランキング2番手に着ける星野優位選手(#166)が、ヒート2で勝利。ヒート1は、スタート直後に大クラッシュも、赤旗に救われマシンを応急処置。ハンドルが曲がったまま走って5位入賞と、運も味方しました。

15第4戦ヒート2以来となる今季3勝目を挙げた星野優位選手(#166)が、表彰台の中央に立ちました。左が、2位に入賞したランキングトップの山本鯨選手(#55)、右が3位入賞でランキング4番手の田中雅己選手(#113)です。

16レディースクラスでは、邵洋子選手(#2)と安原さや選手(#20)のドッグファイトが、15分+1周というレースの大半で繰り広げられました。中盤に安原選手が一時トップを走るも、再逆転した邵(しょう)選手が逃げ切って勝利しました。

17レディースクラスは、好成績の6戦分を加算する有効ポイント制が導入されています。最終戦を残し、今回優勝した邵洋子選手(写真右)が、安原さや選手(同左)をわずか1ポイントリード。し烈な女王争いは、最終戦で決着します。

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