掲載日:2016年08月03日 オフロードアイテムレビュー
写真/楠堂 亜希 レビュワー/櫻井 伸樹
このリストブレース装着は非常に簡単で、伸縮性のある柔らかめのベルトで掌、手首、前腕と3ヵ所を留めるだけ。この状態で樹脂フレームが手首の動きをしっかり制御してくれる。
たとえば手を水平に前に出すと、手首は下には倒れるが、上に起こそうとすると「突起パーツ」が本体に当たり、一定の角度以上曲がらなくなるという仕組みだ。この角度を変更するためのパーツは0度、20度、40度と3種類あり、40度が一番可動域が広く、0度だと手首はまったく水平から上に起きないことになる。
テストのため20度突起でバイクにまたがりスタンディングしてみると、上からグリップをつかむため、手首の可動域が狭くても意外とアクセルが開けられることがわかった。
リストブレースはBMXやスケートボードなど、転倒が当たり前の世界ではもはや常識。欧米では野球や軍隊でも使用されている。つまりバイクの世界で認知度が低いだけで、本来は足首同様手首も防護しないといけないということを、この製品を通して改めて思い知らされた。
オールスポーツダイナミクスは、テキサス州出身のジェフ・ブルーアーが立ち上げたアンクルブレースのメーカー。創立者自身が、事故で足を痛め、その克服のためにアンクルブレースを作ったのがきっかけだ。やがてそのブレースは評判を呼び、1990年に本格起業してからはスーパークロスの選手を支えるほどにまで成長。2002年からリストブレースの開発にも着手し10年もの歳月を経て完成させた。このリストブレースはその中のエントリーモデルだ。
[ SPECIFICATIONS ]
[ DETAILS ]
新品状態ではこのように左右どちらでも装着できるようになっているので、不要なほうをハサミでカットする。ちなみに今回は右腕に装着するようにカットした。
樹脂フレームと固定ベルトはベルクロで接続されているので、取り外しが可能。つまり汚れても洗濯できるというわけ。
こちらはハイエンドモデルの「OH2レイサー リストブレース」。IMCスピードよりも可動域が自在で、フィット感も高いためAMAモトクロスのトップライダーも愛用する。価格は7万2,000円(税抜き)
下の3つの樹脂パーツが手首の可動域を決める突起だ。右から20度、40度、0度。交換は付属のヘックスレンチとボルト、ナットで行なう。
これが0度で手首が反らない状態。
こちらが40度の一番可動域の広い状態で、手首を起こしたところ。写真では微妙な違いに見えるが、実際に装着してみるとその差は歴然だ。なお実際のレースの際は、ジャージとグローブの上から装着することになる。
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