安全性能にさらなる快適性をプラス！　アライＶ-クロス4がついに登場

掲載日：2014年04月15日オフロードアイテムレビュー

「頭を守る安全性能」がヘルメット最大の機能と考えているアライヘルメット。それゆえ、なめらかなRを連続させる安全設計を基本理念としているが、新たにアグレッシブなスタイリングを導入。ここに完成したのがＶ-クロス4だ。バイザー、アイポート（開口部）、マウスダクト、エアダクトといった形状を一新。Ｖ-クロス3で実績のあった高い安全性能を損なうことなく、ベンチレーション機能を大幅に改善し、さらなる快適性を実現しているのが特徴だ。

写真／酒井一郎　レビュワー／小川浩康

[ レビュー ]

レビュワーはレースやアタックツーリングでＶ-クロス3を愛用しているが、性能面で不満を感じたことはなかった、というのが本当のところ。それだけに、Ｖ-クロス4がどういう進化を果たしているのか、大いに興味があった。

赤い差し色が映える新設計の内装は、頭全体を包み込むようにフィットするアライらしい装着感。ダブルメッシュに冷・乾生地を使用し、サラッとした肌触りが心地よかった。

今回は市街地走行で被り心地をチェックした。バイザーはＶ-クロス3より大型化されているが、開口部を広げることで軽量化されていて、幹線道路の速い流れに乗ってもバイザーが風圧であおられたりすることは皆無だった。もちろん装着にズレが生じることもなかった。

それよりも新設計エアダクトの効果を体感することになった。時速20kmくらいで頭頂部に空気の流れを感じ、時速30kmではっきりと涼しさが感じられたからだ。熱い時期のレースで、ライダーの疲労度をさらに軽減してくれるはずだ。

[ アイテム詳細 ]

[ １ ]フロントバイザーは開口部が広げられ、サイド部は泥はけ性向上を狙った角度がつけられた。VAトップリアダクトと呼ばれる排気ダクトを新たに開発。排気効率が向上している。

[ ２ ]そのＶＡトップリアダクトはネジ1本で取りはずし可能。洗浄しやすいというメリットもある。ネジは10円玉でも回すことができる。簡単かつ確実にとめられる。
排気効率が向上している。

[ ３ ]マウスダクトは取りはずし可能なVAマウスカバーへと進化。メッシュ部分を帽体の外側にすることで、万一のクラッシュ時の安全性を向上している。

[ ４ ]新設計Vクロス4システムネックを装備した内装。あご紐パッド、首部分も取りはずしでき、すべて洗濯できる。また、エマージェンシータブを第三者の目につく位置に変更。よりすばやく対応できるようになっている

[ ５ ]VAトップリアダクトはゴーグルバンドストッパーも兼ねた形状になっている。アライらしいなめらかなRとアグレッシブさが融合したデザインに仕上がっている。

[ ６ ]スネルＭ2010、JIS、SG、MFJといった規格をクリア。街乗りから国際格式レースまで対応できる。アイポート側部にはゴーグルを固定するゴーグルロケーターを新採用。

V-CROSS3→V-CROSS4　進化ポイント比較

[ １ ]金属メッシュを帽体の外側に配置したVAマウスカバー。万一の際はVAマウスカバーは飛ばされる構造になっている。マウスダクト内側には取りはずし可能なVAインナーシャッターを装備。エア流入量が調節できる

[ ２ ]214mm長く、5mm幅広くなったＶ-クロス4バイザー。アイポート上部には、ゴーグルとヘルメットが密着しないように隙間を作るリブが設けられ、ベンチレーション効果を向上している

[ ３ ]VAトップリアダクトの採用にともない、シャッターを廃止。下部のダクトはエアスルー形状になっている。Ｖ-クロス4はレースでの快適性を大幅に向上している。公道での快適性を重視するライダーには、ツアークロス3で対応するということだろう。オフロードライディングでの安全性、機能性、快適性をターゲットにしているのがＶ-クロス4の進化ポイントだ。

[ ポイント ]

高い安全性にオフロードでの快適性をプラスしている

[ 製品情報 ]

メーカー／Arai

販売元／アライヘルメット

価格／4万4,000円（税抜）

製品名／V-CROSS4

重量／1,540g（編集部実測値）

サイズ／54cm、55-56cm、57-58cm、59-60cm、61-62cm

カラー／フラットブラック、白、黒

規格／SNELL / JIS

帽体／PB-cLc（ペリフェラリー・ベルテッド・コンプレックス・ラミネート・コンストラクション）