

掲載日:2015年09月25日 試乗インプレ・レビュー
ライダー/渡辺学 写真/長谷川徹 まとめ/小川浩康 記事提供/GARRRR編集部
この記事は、雑誌『GARRR』Vol.354 の「2016最新レーサーイッキ試乗」を再構成・転載したものです。
4ストSX-Fシリーズも全車フルモデルチェンジで登場。クランクケースは前後長を20mm短縮し、シリンダーヘッドは燃焼室形状を改良。ピストン、シリンダー、クランクシャフトも新設計され、軽量化と高圧縮を両立。これらの成果でエンジン単体重量は250で1.1kg、350でで1kg、450で1.8kgの軽量化を実現している。また最高出力は250が46ps/13500rpm、350が58ps/12500rpm、450が62ps/9500rpmと、いずれもクラス最高レベルを実現している。また、フレームは2ストSXと同様の新設計となっている。テストコースは同じくドライコンディションのクロスパーク勝沼だ。
「まずは250。エンジンはモトクロッサーとしてはマッタリ回る感じですが、パワーは出ています。若干サスの硬さが勝っている乗り味ですが、ギャップに当たっても前進力が落ちないトルクもあります。車体も軽いので、初心者でも乗りやすさが感じられるはずです。
次に350ですが、サスに硬さがありつつ、250よりも高回転型のエンジンです。回して乗ると250より一段上のパワーが出てきて、車体の軽さも際立ってきます。250のパワーが物足りないというライダー向けの乗り味になっています。
最後に450ですが、サスとエンジンのバランスが絶妙です。車体は軽くはないですが、それがマシン挙動をシットリさせ、荒れた路面でも乗り心地のよさになっています。高回転では450らしい暴力的なパワーが炸裂しますが、そこまで回さなくても充分速く走れます。KTMらしい扱いやすさをいちばん感じる仕上がりになっていますね」
サムスン製新型リチウムイオンバッテリーを採用。重量495gと従来モデルから1kg軽量化しつつ、高い信頼性も確保している。
転倒時の車体引き起こしがしやすいように、リフトポイントとして設計された新リヤフェンダー。意味のある車体デザインはさすが。
250と350はレゾネーターキャニスター、450はフローデザインヘッダーが装着されたエキパイ。騒音レベルを抑え、パワーは向上する。
アイドリングでセルスイッチ左にあるレバーを前後すると、ローンチコントロールが起動。スタート時のエンジン回転を抑えてくれる。このスイッチはマップセレクトも兼ねていて、スタンダードの他に、ソフトとアグレッシブにエンジン特性を切り替えられる。ソフトかアグレッシブかは、燃料タンク下のカプラーで事前に設定しておく必要がある
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