

掲載日:2015年02月18日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/三上 勝久(FRM) 写真/GASGAS ライダー/大川原 潤、春木 久史(BIGTANK MAGAZINE)
“より多くの人にオフロードライディングを楽しんでもらいたい…”そんなコンセプトから生まれたお手ごろ価格のオフロードモデル、それが『CAMI』(カミ)だ。車体は2014年モデル以前のEC RACINGをベースに、専用のサスペンションを採用。エンジンには専用設計の水冷4ストロークOHCエンジンを搭載。製造を中国とすることで車体全体の価格を引き下げることに成功している。
EC CAMI 250(2015)
車重はEC250Fに比べ9kg重く、OHCエンジンであること、“デュアルパーパス”と位置付けていることから「まあジャンプは飛べないが、ダートなら十分走れる程度の性能だろう…」と思っていた。ところが、乗ってみたらこれがかなりの高性能。エンジンは思ったほどダルくはなく、低中速で信頼できるトルクをしっかり発揮してくれる。回した時のパワーはそれなりだが“パワーがない、回らない”という印象はなく、必要にして十分な性能を発揮してくれる。250ccクラスでは見る機会の少なくなったOHCエンジンだが、まさにOHCという低中速の粘りを持ったフィーリングに仕上がっている。
ECの名を冠してはいるものの、タンデムステップがつくなどデュアルパーパスとして設計されている。EC RACINGシリーズに比べると重いが、一般的なトレール車に比べるとだいぶレーシーな仕上がりとなっていた。
前後サスペンションは減衰調整機構のないシンプルなものでやや柔らかめだが、フロント250mm、リア260mmとそれなりのストロークがあるため、オフロードコースをきちんと走ることができる。2連ジャンプは飛べないかな? と思ったが、着地で底付きすることなく楽しんで走ることができた。シャシーもエンジンもマイルドなだけに、実に乗りやすい。
エンデューロマシンのパワーは手に余る、というライダーには特に最適だ。しかも価格は消費税込みで69万9,840円(2015年1月時点)と、エンデューロモデルに比べ30万円前後安い。WR250R、CRF250Lなどの購入を検討しているライダーは、ぜひ一度、このカミにも試乗してみたほうが良いだろう。
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