


掲載日:2009年03月05日 試乗インプレ・レビュー
ミドルクラス・エンデューロレーサーとして日本でも人気を誇った400EXC -Rが09モデルで400EXCとして復活(車名にRはつかない)。日本においては普通二輪で運転出来る排気量であり、多くのライダーをターゲットに出来るカテゴリーでもある。
「いやー、良いバイクだね。まさにミドルクラス、パワーが有りすぎず無さ過ぎず。実に扱いやすいエンジン特性だよ。前の400EXC -Rだとトルク感が少なくて極低回転の粘りがなかったけど、この新型はそんなことはない。止まりそうな回転域からでもまるでトレールのようにきちんとついてくる。450ccだとさらにエンジンにパンチがあるけど、400ccだと回転上昇がスムーズで無駄に路面を掻かないから、しっかりトラクションして前に進んでくれるね。“扱いやすい”エンジンというと『パワーがないんじゃない?』と思うかもしれないけど、オレでもパワー不足を感じることはないよ。もっとパワーが必要なのは、日本では小池田ぐらいじゃないかな(笑)。パワーの出方が昔のようにガサツじゃなくて安定しているし、車体が断然良くなって、落ち着いているからパワーを感じさせない。けど実際はかなりのハイパワーだよ」
「リンクレスの特徴はこのマシンでも出ていて、ブレーキング時に暴れる傾向があるけど、加速しているときは車体を前に進ませる感触で良いね。新世代の車体は軽くなっているし、昔より大柄な感じはしないね。フロントサスが良く動いてくれるから、コーナーリングのきっかけがつかみやすくてタイトに曲がることが出来る。テクニカルなコースが多い日本のエンデューロに、このミドルクラスマシンはかなり適していると思うよ!」
ニューモデルとなる400EXCは、なにも日本の免許制度のために作られたわけでなく、KTMがパワーとハンドリングを追求した結果として弾き出された排気量だ。オールニューモデルとして高効率を誇る。また懐が深く、非常に乗りやすいエンジン特性とハンドリングが特徴と言える。SOHCエンジンは、コントローラブルな出力特性と低燃費性能を持つ。ベースとなる450EXCエンジンからの違いは、ストロークを短縮し、新型カムシャフトを採用、点火マップも最適化されている。シングルカムシャフトは軽量ロッカーアームを介して4バルブを駆動し、同時にエンジンを冷却するベンチレーション機能も持たせている。また、オートデコンプシステムの最適化によりスタート性能が向上。マグネシウム製のシリンダーヘッドカバーは角度が付けられ、よりイージー・メンテナンスとなっている。
新開発の400ccエンジンは軽量シャシーと相まって、あらゆる種類の路面やライダーのアクションに対応する、オールマイティなマシンを実現した。
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