掲載日:2013年02月25日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
田宮 徹
スウェーデンで誕生したハスクバーナは、1986年にイタリアのカジバ、2007年にはドイツBMWの傘下となった。さらに2013年1月末にはそのBMWが、「ハスクバーナをオーストリアのピーラー・インダストリー社に売却することで合意」と発表。この会社はKTMの親会社で、つまりハスクバーナは今後、KTMと密接な関係を持つ事になる。そのハスクバーナが、2013年型で新投入するのが、ストラーダとテラから成るTR650シリーズだ。
このうちTR650テラは、前後21/18インチ径のスポークホイールに、ダート走行に向くブロックパターンタイヤを履かせた、軽快なオフロードスポーツだ。搭載する652cc水冷単気筒DOHC4バルブエンジンは、ロータックス社が基本設計したBMWのG650GS用をベースに、各部を徹底的にチューニングしたもの。シリンダーヘッド、ピストン、クランク、カウンターバランサーシャフトまでもが変更され、バルブ系の拡大やカムシャフトの専用プロファイル化も行われている。これらの改良により、振動を抑えながらもG650GSの48馬力を大きく上回る59馬力の最高出力を達成。もちろん、単純なパワーアップだけでなく、軽快な吹け上がりや高回転化も実現され、さらにF.I.システムの最適化によって、約31.25km/L(90km/h での定速走行時)という優れた燃費性能も与えられている。
一方の車体は、スチール製のメインフレームを軸に、ザックス製の倒立フロントフォーク、リアサスペンションには同じくザックス製で、プリロードと伸側減衰力の調整が可能なモノショックなどで構成される。ブレーキは前後とも、ブレンボ製のディスク式。オプションにより、ABSを追加する事も出来る。14Lの燃料タンクを満タンにした車両重量は183kgと、このクラスとしては軽い。
ウインドシールドやエンジンガード、トップケースやパニアケースなど、ユーザーの使用環境に合わせられる各種のオプションも充実。車両価格は、ABS無し仕様なら82万5,000円と低めの設定で、ダートを含めたツーリング用としても、軽快なビッグストリートモデルとしても、気軽に楽しめる。
GSシリーズ末弟として発売が開始されたG650GSをベースに、前後ホイールを21/17インチのスポークタイプに変更し、各部にガード類を追加する事で、よりオフロード志向のキャラクターを持つ。
日本では2012年6月に発売開始。前後ホイールは19/17インチ径のキャストタイプだが、価格はセルタオより約14万円安い89万9,000円。ABS仕様のTR650テラと約2万円差。
LC4と呼ばれる排気量654ccの水冷単気筒エンジンを、クロモリ鋼管トラスフレームに搭載。前後21/17インチホイールを履く、競技用に迫る走破性を誇るワイルドモデルだ。
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