2013FIMモトクロス世界選手権シリーズ #1カタール #2タイ

2013FIMモトクロス世界選手権シリーズ #1カタール #2タイ

掲載日:2013年03月14日 エクストリームモトクロス    

文/ダートライド編集部

モトクロス世界選手権がいよいよ開幕!
多国籍ライダーが各国を周る楽しさは今年も見逃せない

2013FIMモトクロス世界選手権シリーズの第1戦が、3月1~2日に開幕しました。モトクロスレースは、世界的に見るとアメリカを拠点とするAMAシリーズと、ヨーロッパを中心とするFIMシリーズが大きく名声を得ていて、AMAがほぼアメリカ国内で開催されるのに対し、FIMはF1サーカスのように各国を巡ってシリーズ戦が行われます(そのため、グランプリと呼ばれる事もあります)。出場するライダーも、AMAがアメリカ/オーストラリア/イギリス出身が多く、またあまり国籍は気にされないのに較べ、FIMはイギリス/ベルギー/イタリア/ロシア/フランスなど多国籍で、彼らの出身も気にしながらレースを楽しむ傾向があります。また、マニュファクチャラー ポイントと言い、メーカー間での争いが強いのもFIMの特徴です。

 

そんなFIMモトクロス世界選手権の2013年シリーズは、さらに例年には無い見所があり、全18大会のうちヨーロッパ諸国以外の開催(4大会/カタール、タイ、ブラジル、メキシコ)だけ、決勝第1レースを『MX1レース(グランプリレース1)』、決勝第2レースをMX1クラスとMX2クラス混走(それぞれ20台ずつ)での『スーパーファイナル』という形式で行われます。整理しますと、<MX1>は4ストローク450ccまでのクラス、<MX2>は4ストローク250ccまでのクラスとなり、本来はそれぞれレース1&2と2回レースが行われます。2ストロークマシンも走れますが、最高峰モトクロスの世界での主流は、完全に4ストロークに移っているのが現状です。勝者は、各レースでの優勝(2人)、総合(1人)があり、シリーズでは総合優勝を競います。

 

2013年から取り入れられたスーパーファイナルは、つまり排気量で劣る250ccマシンが450ccマシンに襲いかかる、という構図で、数字上では勝率は無いのですが、路面状況がリアルタイムに変わるモトクロスの世界では、必ずしも『大排気量=最強』という図式には至らず、スリリングな展開が望めるレース形式です。開幕はいきなりこのスーパーファイナルに該当する地域で、場所は中東・カタール。日中の暑さを避けるためナイターで開催される、という異例のスタイルでもあり、コースを照らす照明が作るくぼみやバンプの影が、ライダーには難しさになり、観客には独特の雰囲気を演出したようです。

 

レースの結果は、MX1のレース1がRM-Z450ファクトリーマシンを駆るC・デサール(スズキ)が1位フィニッシュ。注目のレース2(スーパーファイナル)は、A・カイローリ(KTM)が優勝。C・デサールが2位だったので、総合優勝はC・デサールとなりました。ここで注目したいのが、A・カイローリのマシンです。350SX-Fというマシンで、型式が表すように排気量は350ccです。これは(特に)KTMが推し進めている規格で、250ccよりもパワーがあり450ccより軽量、という特質を持ち、昨年までのレースでの実績もあります。ライダーによっては有り余るパワーで重たいマシンより、適度なパワーと扱いやすい重量がマッチする事もあるようです。今後も気にしてレース結果を見ると面白いかもしれません。MX2のレース1はJ・ハーリングス(KTM)が勝ちました。

 

カタールから1週間おいての第2戦は、グランプリ初開催となるタイのパタヤ(シーラチャー)。地理的条件から日本人もエントリーしたのが、ひとつ見ものです。レース会期は、3月9~10日。コースは気温も湿度も上がり、独特のジャンプやコーナーを配した新設のコースが話題となったようです。レース結果は、MX1のレース1がA・カイローリ(KTM)が1位フィニッシュ。今年2回めとなるスーパーファイナル(レース2)でも、A・カイローリが優勝し、総合優勝も獲得しました。MX2のレース1は、またもJ・ハーリングス(KTM)が勝ちました。日本勢は、MX1で伊藤正憲(ヤマハ)が19位。MX2で富田俊樹が23位、山本 鯨(ともにホンダ)が25位フィニッシュとなりました。

 

次戦は、イースター(通常4月1日だが、2013年は3月31日)の翌日に、名コースとして知られるファルケンスワールド(オランダ)で開催されます。

 

 

 

2013FIMモトクロス世界選手権シリーズ #1カタール

GoPro Preview Losail

 

2013 MXGP QATAR Losail, NEWS

 

カタールGP MX1 グランプリレース1 結果
順位 ライダー 国籍 メーカー
1 C・デサール BEL スズキ
2 K・デダイカー BEL KTM
3 A・カイローリ ITA KTM
4 G・ポーリン FRA カワサキ
5 E・ボブリシェフ RUS ホンダ
6 K・ストライボス BEL スズキ
7 T・サール GBR カワサキ
カタールGP スーパーファイナル 結果
順位 ライダー 国籍 メーカー
1 A・カイローリ ITA KTM
2 C・デサール BEL スズキ
3 G・ポーリン FRA カワサキ
4 E・ボブリシェフ RUS ホンダ
5 T・サール GBR カワサキ
6 K・ストライボス BEL スズキ
7 J・ハーリングス NED KTM
カタールGP MX1 総合 結果
順位 ライダー メーカー ポイント
1 C・デサール スズキ 47
2 A・カイローリ KTM 45
3 G・ポーリン カワサキ 38
4 K・デダイカー KTM 36
5 E・ボブリシェフ ホンダ 34
6 T・サール カワサキ 30
7 K・ストライボス スズキ 30
カタールGP マニュファクチャラー ポイント
順位 マニュファクチャラー ポイント
1 KTM 47
2 スズキ 47
3 カワサキ 38
4 ホンダ 34
5 ヤマハ 22
6 TM 20

 

 

 

2013FIMモトクロス世界選手権シリーズ #2タイ

GoPro Preview Si Racha

 

2013 MXGP THAILAND Si Racha - NEWS

 

タイGP MX1 グランプリレース1 結果
順位 ライダー 国籍 メーカー
1 A・カイローリ ITA KTM
2 K・デダイカー BEL KTM
3 C・デサール BEL スズキ
4 G・ポーリン FRA カワサキ
5 T・サール GBR カワサキ
6 D・フィリッパーツ ITA ホンダ
7 K・ストライボス BEL スズキ
タイGP スーパーファイナル 結果
順位 ライダー 国籍 メーカー
1 A・カイローリ ITA KTM
2 G・ポーリン FRA カワサキ
3 C・デサール BEL スズキ
4 J・ハーリングス NED KTM
5 T・サール GBR カワサキ
6 R・ゴンサルベス POR KTM
7 K・ストライボス BEL スズキ
タイGP MX1 総合 結果
順位 ライダー メーカー ポイント
1 A・カイローリ KTM 50
2 G・ポーリン カワサキ 40
3 C・デサール スズキ 40
4 T・サール カワサキ 34
5 K・デダイカー KTM 34
6 R・ゴンサルベス KTM 29
7 K・ストライボス スズキ 25
MX1 ポイントランキング
順位 ライダー メーカー ポイント
1 A・カイローリ KTM 95
2 C・デサール スズキ 87
3 G・ポーリン カワサキ 78
4 K・デダイカー KTM 70
5 T・サール カワサキ 64
6 K・ストライボス スズキ 55
7 R・ゴンサルベス KTM 52
マニュファクチャラー ポイント
順位 マニュファクチャラー ポイント
1 KTM 97
2 スズキ 87
3 カワサキ 78
4 ホンダ 59
5 ヤマハ 48
6 TM 26

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