フルード交換とエア抜き作業編

掲載日:2009年05月26日 部位別メンテナンスブレーキ&ホイール    

メンテナンス講座

正しいフルード交換とエア抜き作業
ワンマンブリーダーがあれば作業はスムーズ

効果が実感できるメンテナンスとして誰もが認識しているブレーキのフルード交換。定期的に実施すればタッチが良くなり、マスターシリンダーやキャリパー内部の腐食防止にもつながる。しかし、実際にトライしてみるとエアを噛んでしまったり、スムーズにフルードが落ちてくれなかったりと、苦労させられることも多い。

 

今回はオーバーホールで完全にフルードを抜いたVT250の例で手順を説明しよう。単なるフルード交換の場合と手順はほとんど変わらないので十分参考になるはずだ。なお、フルードの交換作業やエア抜き作業は、逆流防止弁をもつチューブタイプのブリーダーがあると作業がはかどる。また、ブレーキフルードを補充する場合は、銘柄や規格の異なる製品を混用しないのが鉄則だ。

作業手順を見てみよう!

ブリーダープラグとキャリパーのネジ溝からエアを吸わないよう、シリコングリスをシール剤代わりに塗ってホースを取り付け、プラグは僅かに緩めておく。セッティングが終了したら、ブレーキレバーを静かに操作してフルードを徐々にキャリパー側へと送り込む。

ブリーダープラグとキャリパーのネジ溝からエアを吸わないよう、シリコングリスをシール剤代わりに塗ってホースを取り付け、プラグは僅かに緩めておく。セッティングが終了したら、ブレーキレバーを静かに操作してフルードを徐々にキャリパー側へと送り込む。

  リザーブタンクが空にならないようフルードを少しずつ注ぎ足しながら、綺麗なフルードが排出されるまで作業を繰り返す。終了したら、しばらくの間ブリーダープラグを締めたままレバーを軽く操作して、マスターシリンダーのポートからのエア抜けを促進してやる。

リザーブタンクが空にならないようフルードを少しずつ注ぎ足しながら、綺麗なフルードが排出されるまで作業を繰り返す。終了したら、しばらくの間ブリーダープラグを締めたままレバーを軽く操作して、マスターシリンダーのポートからのエア抜けを促進してやる。

 

ブレーキレバーを握ってスポンジーさが消えてきたら、あらためてブリーダープラグを緩めてキャリパー内部のエアを追い出す。作業が完了したらプラグを締めてブリーダーを外す。

ブレーキレバーを握ってスポンジーさが消えてきたら、あらためてブリーダープラグを緩めてキャリパー内部のエアを追い出す。作業が完了したらプラグを締めてブリーダーを外す。

  パーツクリーナーでブリーダープラグ周辺のグリスとブレーキフルードを洗浄する。ブリーダープラグの穴の中にフルードが残ったままだと空気中の水分と反応して腐蝕するので、特に入念に洗浄する。

パーツクリーナーでブリーダープラグ周辺のグリスとブレーキフルードを洗浄する。ブリーダープラグの穴の中にフルードが残ったままだと空気中の水分と反応して腐蝕するので、特に入念に洗浄する。

 

リザーブタンクの点検窓を確認しながらフルードを適量まで補充する。話は戻るが、エア抜き中はタンク内のフルードがホース側にどんどん流れるので「気づいたらタンクが空だった!!」とならないように注意。

リザーブタンクの点検窓を確認しながらフルードを適量まで補充する。話は戻るが、エア抜き中はタンク内のフルードがホース側にどんどん流れるので「気づいたらタンクが空だった!!」とならないように注意。

  ダイヤフラムとキャップをセットしたら、ビスを締め付ける。腐食などによりネジ溝が崩れるほど傷んでいたら、新品ビスに交換しておきたい。カウルなどと干渉する場合は背の低いドライバーを使用。

ダイヤフラムとキャップをセットしたら、ビスを締め付ける。腐食などによりネジ溝が崩れるほど傷んでいたら、新品ビスに交換しておきたい。カウルなどと干渉する場合は背の低いドライバーを使用。

 

作業が終了したら太めのゴムで固定し、ひと晩ほどレバーを握った状態にしておく。こうすることでごく僅かに残ったエアがさらに押し出され、ブレーキタッチがグッと向上する。レバー操作に対してキャリパーピストンの動きがリニアになり、パッドの引きずりなどの不快な症状が収まる。

作業が終了したら太めのゴムで固定し、ひと晩ほどレバーを握った状態にしておく。こうすることでごく僅かに残ったエアがさらに押し出され、ブレーキタッチがグッと向上する。レバー操作に対してキャリパーピストンの動きがリニアになり、パッドの引きずりなどの不快な症状が収まる。

   

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