掲載日:2009年03月06日 部位別メンテナンス › エンジン&キャブ
古いオイルは丁寧に洗浄除去
新しいオイルをより効果的に
4ストロークエンジンの血液であるエンジンオイル交換は、日常メンテの基本項目のひとつ。またオイル交換の2回に1回の割合で、オイルフィルターを交換するのも当然の作業だ。カートリッジ式ではないフィルターを装着する車両の場合は、フィルターを外す際にリリーススプリングやワッシャーも一緒に外れるので、装着するときに迷わないよう注意しよう。
走行距離が多いものや長い間乗っていなかった(放置)車両の場合、エンジン下部に備えられているオイルパンに沈殿物が溜まっており、クランクケース内のオイルストレーナー(茶こしのようなもの)も汚れていることが多いので、サボらずもうひと手間加えてあげよう。ドレンボルトから抜けきらない古いオイルを洗浄除去してあげることで、新たに入れたオイルの汚れが少なくなり、オイル交換の効果が一段とアップするのだ。
作業手順を見てみよう!
ドロやオイル染みによって固着した汚れを落とし、ドレンボルトとオイルフィルターキャップの位置を確認。メガネレンチをあて、緩める方向を確認し、最初の一撃は手のひらでレンチを叩いて強いインパクトを与える。 | ネジが硬いのは最初だけで、緩めてしまえば指で回すことができる。排油処理にはオイル処理ボックスを用意しよう。燃えるごみとして出せるので、一般家庭での作業にはこれが最適。ドレンボルトを落としてなくさないよう注意。 | ドレンボルト同様オイルフィルターのマウントを緩めると、エレメントと一体で外れてくる。ここにも結構な量のオイルが溜まっていて、外した瞬間にドバッと流れ出てくるので、周囲にこぼさないよう注意。 |
オイルパン本体外周のマウントボルトを外してプラスチックハンマーで軽く叩けばポロリと外れる。モデルによってはマフラーを取り外さなければならないものや、フレームから降ろさなければ取り外せないものもある。 | オイルストレーナーのネットが姿を現す。ここではフィルターエレメントを通過する前に金属粉などをろ過する。ものによってはオイルが変質して粘土状になり、ネットにまとわりついて通過面積を狭くしていることもある。 | 取り外したオイルストレーナーやオイルパン、マウントボルト、ドレンボルトなど、パーツクリーナーで洗浄する。新しいオイルを入れたとき、この作業をしっかりしていれば初期の汚れが少なくて済む。 |
マウントボルトにリリーススプリング、スプリングシートを忘れずに組み付け、エレメントをセットする。フィルターキャップ外縁にセットしたOリングに新しいオイルを塗布しておけば、密着不良を未然に防ぐことができる。 | ドレンボルトには取り外し可能なアルミ製のフラットタイプのワッシャーか、ボルト一体型のクラッシュタイプのワッシャーが付く。漏れやにじみを防ぐため、組み付けるときは新品に交換するのが基本。 | 全て組み付け終わったらオイルを規定量用意。いきなり全量入らないこともあるので、ある程度注入したらエンジン始動し、オイルレベル点検窓で確認。下限と上限の基準線の間に油面が落ち着けばO.K.だ。 |
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