ホンダ CBR125R
ホンダ CBR125R

ホンダ CBR125R – 小さな本格的ロードスポーツモデル

掲載日:2013年08月21日 試乗インプレ・レビュー    

取材・写真・文/淺倉恵介

手抜かりなしの作り込みが光る
小さな本格的ロードスポーツモデル

ビギナー向けのエントリーモデルとして、マニアにとっては手軽なセカンドバイクとして、今脚光を浴びている125ccクラス。今年、ホンダは125ccクラスに5車種のニューモデルを投入する力の入れようを見せている。その中の1台であるCBR125Rは、水冷4ストローク単気筒エンジンを搭載し、前後17インチタイヤを履くフルサイズのスポーツモデル。開発コンセプトは、より大きな排気量を持つモデルと、スタイリングのイメージとライディングフィールを共有する、高いクオリティの125ccスポーツモデル。保険や免許制度の関係で125ccクラスの人気が高いEU圏や、ファーストバイクとしての需要が高まるアジア圏での販売をも見据えたグローバルモデルとして生み出された、本格派ロードスポーツバイクなのだ。

ホンダ CBR125Rの特徴

ホンダ CBR125Rの画像

高剛性なツインチューブ構造フレームに
コンベンショナルなエンジンを搭載

特徴的なフルカウルは、CBRシリーズのフラッグシップCBR1000RRにも通じるマッシブなフォルム。ショートタイプのマフラーもシリーズに共通するデザインで、マスの集中にも貢献している。排気量124ccのエンジンは、水冷4ストロークOHC2バルブ。ボア×ストロークはΦ58.0mm×L47.2mm、オーバースクエアのショートストロークタイプで、13PSの最高出力を1万回転で発生させるが、高回転高出力タイプではなく全域でフラットなトルク特性を持つ扱いやすいキャラクターだ。吸気にはホンダ独自の電子制御式インジェクションシステムPGM-FIを採用。マフラーには三元触媒を装備し、よりクリーンな排気を実現している。フレームは、スチールながら上級スポーツモデルと同様のツインチューブ構造。メインパイプには剛性に優れる五角形断面を採用。エンジンを強度メンバーとして使用するダイヤモンド式フレームのため、高い剛性と軽い重量が両立されている。

ホンダ CBR125Rの画像

実車に跨がってみると、スリムな見た目から受ける印象ほどには、足着き性はよくない。ただ、印象と違うというだけで足着き性自体は良好な部類だし、なにしろ車重が軽いので停車時の取り回しに不安を感じることはないはずだ。バイクの扱いに慣れないビギナーや、小柄なライダーには嬉しい部分。個人的に、取り回し性の良し悪しは、バイク選びでは重要な要素だと考えている。「走り出してしまえば、取り回しなど関係ない」という意見も理解できるが、バイクは走っているばかりではない。都市部では、下手をすれば停車している時間の方が長いようなシチュエーションすらあるし、駐輪場からバイクを引き出すことが億劫なようでは、バイクに乗ること自体が減ってしまう。バイクは上達すればするほど楽しくなる乗り物だ。走り込んでこそ、見えてくるものも多い。少しでも多くの時間、バイクに触れて欲しい。そのためにも、気軽に走り出せることは重要。その点、CBR125Rは、かなり高得点なのだ。

ホンダ CBR125Rの試乗インプレッションは次ページにて

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