SPEEDRAが提案するZX-25Rのアソビゴコロ

掲載日/2021年6月25日
取材協力/株式会社SSK
取材、文/カズ中西 写真/伊勢悟
構成/バイクブロス・マガジンズ
コストパフォーマンスの高いアルミ削り出しパーツやドライカーボンパーツで知名度を高めたSSK。2輪用カスタムパーツブランドのSPEEDRAでは、スタンダードの装着品と交換するだけでアップグレード感を楽しめるボルトオンパーツをリリースする。今回はKAWASAKI Ninja ZX-25Rの登場に合わせて新開発したワンランク上のドライカーボンパーツも初披露。

高品位&リーズナブルに加え、タイムリーにもこだわる

SSKは、まさに新進気鋭のカスタムパーツメーカー。創業当時は、高品位な海外製カスタムパーツをリーズナブルに市場提供する輸入会社だったが、2013年よりオリジナルパーツ製作に着手。開発コンセプトは、ベース車の性能をスポイルすることなく、誰もが簡単にアップグレードを図れるカスタムパーツ。買い求めやすいリーズナブルな価格設定にもこだわっている。

「輸入会社よりパーツメーカーへ転身して約8年、まだまだ新参者という意識はあります。とはいえ、新しい態勢だからこそ時代や技術の進歩に適応しやすい。高品位かつリーズナブルなボルトオンパーツの提供という理念はそのままに、開発スピードを高めてよりタイムリーなパーツ供給が図れるよう、トライ&エラーを繰り返しているところです」と語る椎名代表。

SSKでは、かなり早い時期から3Dプリンターを導入、製品開発に活かしてきたが、ボルトオンパーツにこだわっていることから、寸法出しやフィッティング確認に膨大な時間を費やしてきた経緯もある。よって、ニューモデルが登場しても、タイムリーな製品供給ができないという壁にぶち当たっていた。そこで、ZX-25R用のパーツ開発を機に3Dスキャナーを導入。車種専用パーツの企画から製品化までの時間が大幅に短縮された。

「開発の時短は、リーズナブルな価格に反映されます。なので、これまで以上にコストパフォーマンスの高いボルトオンパーツをリリースできる。ユーザーの皆様にも喜んでいただけるのではないかと思っています」

次世代250ccのSSモデルとして、2020年に発表されたZX-25R。ストリートユーザーはもちろん、レーシングユースでも注目を集めている。SSKではSPEEDRAブランドのアルミ削り出しパーツを早期にリリースしたが、得意とするドライカーボンパーツは後追い状態となっていた。それにはこんな理由も…。

「これまでのドライカーボンパーツは、樹脂製のSTD部品と換装することで、軽量高剛性かつアップグレード感を楽しめるものでした。ZX-25R用では、STDルックスのパーツに加え、オリジナルデザインにもトライ。その一つが、中空構造のカーボンウィングです。STDには無い完全オリジナルパーツですが、Ninjaシリーズの頂点であるNinja H2Rへのリスペクトから発想したアソビゴコロでもあります。今後は、他社250SSモデルにも装着できるかを検討し、可能であればラインナップの拡充も考えています。これからも、新たな技術を積極的に導入し、所有満足度を高めるパーツ開発に努力していきます。ご期待ください!」

超高回転域のパワーフィールとサウンドにこだわって開発されたZX-25R。Ninjaファミリーであることを表すフェイスデザインやスタイリングのボディに、完全新設計のインライン4エンジンを押し込んだ意欲作。SSKでは、これまで通りにSPEEDRAブランドのアルミ削り出しパーツを用意するだけなく、オリジナルデザインのドライカーボンパーツもリリース。もちろん、いずれのパーツもボルトオン装着を可能としている。

2020年式以降のZX-25R専用。超軽量・高強度を誇るドライカーボン製。純正パーツと換装するだけでアップグレード感を楽しめる。UVカット加工済みで耐候性も高い。艶ありまたは艶消しの綾織り、艶ありまたは艶消しの平織り、計4仕様をラインナップ。

SPEEDRA
クーリングサイドエアダクトドライカーボン(近日発売)

SPEEDRA
マフラーカバードライカーボン
13,200円(税抜12,000円)

SPEEDRA
フロントフェンダードライカーボン
27,500円(税抜25,000円)

SPEEDRA
メーターカバードライカーボン
30,800円(税抜28,000円)

SPEEDRA
アルミマウントバー ZX-25R専用
5,500円(税抜5,000円)
貫通穴タイプのステムシャフト&セパレートハンドル車両用に開発。スマートフォンホルダーやETCステーなどを取付可能。アルミ合金にアルマイト加工を施し、軽量で高級感ある仕上がりを実現。バー外径=22.2mm。長さは取付アイテムによって、100mmまたは150mmより選択可能。

SPEEDRA
リアシートロアーカバー(近日発売)

SPEEDRA
ヒールプレート 左右セット ドライカーボン
8,800円(税抜8,000円)

SPEEDRA
アルミ削り出しステップ レーシングタイプ ライダー用
7,700円(税抜7,000円)
高強度アルミニウム合金素材(A6061-T6)を精密削り出し&高品位アルマイト処理。ステップバーは雨などで濡れていても滑りにくいローレット加工済み。マウントベース部はシルバー・ブラックの2色、ステップバーはブルー・ブラック・ゴールド・グリーン・レッド・シルバー・チタンの7色の組み合わせでラインナップ。

SPEEDRA
リアフェンダーロングドライカーボン(近日発売)
オリジナルデザインの超軽量・高強度ドライカーボン製リアフェンダー。実走テストを重ねて製品化。

SPEEDRA
ステンレス製フェンダーレスキット
10,780円(税抜9,800円)

SPEEDRA
ステンレス製ラジエターコアガード(近日発売)
2020年式以降のZX-25R専用。オリジナルの青海波デザインを採用。サビに強いステンレス製。跳ね石や異物からラジエターコアを守る。

SPEEDRA
ダウンフォースウィングチョップドカーボン(近日発売)
SPEEDRAブランド初の完全オリジナルデザインエアロパーツ。発想の原点は、スピードの可視化をテーマとした遊び心。純正ミラーマウント部にボルトオン装着可能。クローズドコースやレーシングトラック、ディスプレーユースを前提として開発。素材にチョップドカーボンを採用。翼本体は中空構造。翼面は大柄ながら超軽量高剛性を実現。マウントブラケットは高強度アルミニウム合金素材(A6061-T6)削り出し&発色の良いアルマイト仕上げ。

SPEEDRA
タイダウンフック左側用(近日発売)
高強度アルミニウム合金素材(A6061-T6)削り出し&発色の良いアルマイト仕上げ。STDのタンデムステップブラケットを取り外してボルトオン装着。トランポ等の車載移動に活用できる。

SPEEDRA
カーボンタンクキャップパッド KAWASAKI タイプ2
3,080円(税抜2,800円)
素材に3Kカーボンファイバーを採用、表面にポリウレタン樹脂を使用。カーボンプリントのものとは一線を画す高耐久性を実現。貼り付けるだけの簡単ドレスアップ仕様ながらキズ防止にも役立つ。

SPEEDRA
レバーガード 右側 KAWASAKI M8
9,900円(税抜9,000円)

SPEEDRA
アジャストレバー 3D可倒式
13,200円(税抜12,000円)
レバー本体は高強度アルミニウム合金素材6061を精密加工、アルマイト処理。レバー前面に滑り止めの溝加工、風圧を逃がすスリット加工も採用。純正マスターシリンダーまたはクラッチレバーホルダーに装着可能。6段階アジャスターにより最大約28mmまで調整が可能。転倒等のダメージを最小限に抑える可倒式。レバー長=約172mm。

SPEEDRA
アクスルカップ
4,950円(税抜4,500円)
高強度アルミニウム合金素材(A6061-T6)削り出し、カラーアルマイト仕上げ。アクスルシャフト径はΦ17mmまで、ナット部分の二面幅は24mmまで装着可能。

SPEEDRAが誇る3Dスキャナ&プリンター

新たに導入した3Dスキャナー。測定したい物体に対し、一定の距離を保ちつつ周囲をスキャンすることで金型起こし用のデータ取りが可能となる。

3Dスキャナーより転送された数値をもとにデータ図面化。ロングフェンダー化などのデザイン変更も可能。3Dプリンターによってフィッティング確認可能なオス型が形成される。

オス型を装着してフィッティングや形状を確認。問題がなければプロトタイプの金型(メス型)製作に移行。

金型から成型、焼きあがってきたプロトタイプ品を装着。フィッティングや形状を再確認。パーツによってはここから試走。問題がなければ量産化へ移行する。

3Dスキャナー&3Dプリンターによって、開発時間が大幅に短縮された完全オリジナルデザインパーツ。

開発中のブレーキキャリパー&ディスクロータークーリングダクト。ブレーキ性能の安定化を図ることが開発の狙い。

中央は椎名達也代表、右は営業部の坂本直人氏、左は開発部の王訓氏。

INFORMATION

住所/茨城県龍ケ崎市川原代町5570-4 SSKビル
電話/0297-85-4031
定休/土日祝
2011年に創業。高品位ドライカーボンとアルミビレットパーツのカスタムパーツブランドSPEEDRAをメインに、2輪4輪用パーツを企画・開発・販売。一般ユーザー向けの他、レース用試作品等のワンオフ製作にも対応可。同社市販製品は自社オンラインショップだけでなく、全国のバイク用品店などでも購入可能。