掲載日:2018年10月24日 トピックス
取材協力/ピアッジオグループジャパン
取材、写真、文/山下剛
構成/バイクブロス・マガジンズ
ベスパのラインナップのなかでも、スポーティな走行性能を持つモデルに装備される「角型ヘッドライト」だけでなく、瞬発力と巡航性に優れる155ccエンジンを搭載するモデルが「スプリント150 ABS」だ。2018年モデルは細部に磨きがかかり、所有欲をさらにくすぐってくるイタリアンスクーターとなった。
「スプリント150 ABS」は、その名が表すとおり俊敏性に優れる走行性能を持ったベスパだ。搭載されるエンジンは空冷4ストローク155cc SOHC 3バルブ単気筒で、12.9HPを発生。停止状態からの加速もストレスがなく、ストップ&ゴーが多い市街地走行に最適なスクーターだ。
2018年モデルではカラーバリエーションが変更されて全5色になるとともに、パーツ各部の性能や質感が高められ、スポーティなスクーターとしての熟成が図られている。
灯火類ではヘッドライトとテールランプ&ブレーキランプに高輝度LEDが採用され、夜間の視界確保、および日中の被視認性の向上によって安全性が高められている。また、テールランプは形状も変更され、よりスタイリッシュな外観を作り出している。ステアリングコラムカバー、通称“ネクタイ”の外観も変更され、下部のスリット形状がリフレッシュされている。
ユーティリティでは、フロントトランクに内蔵されるUSBコネクタの12V電源の設置場所が、これまでのボックス下部から上部へと移設された。さらに下部にはスマートフォンを安定して収納できるようカバーが設けられ、携帯デバイスの充電が容易になった。
シャシーやエンジンなど基本構造は「プリマベーラ150 ABS」と同じで、両車の違いはヘッドライト形状だ。プリマベーラは丸型、スプリントは角型となる。その他はシートとホイールデザイン、カラーバリエーションなどが異なることで(車両価格はどちらも48万6,000円・税別)、ベスパファンをはじめとするスクーターユーザーにとっては選択肢が増えた。2018年モデルは、ユーザーにとって喜ばしいマイナーチェンジだ。
スクーターらしい加速性と安定を両立させる12インチ径の前後ホイール。14本のスポークを持つデザインがスプリントの特徴だ。
フロントフォークは片持ち式。ABSはフロントブレーキのみに装備される。油圧式ディスクブレーキのホースはステンメッシュだ。
空冷4ストローク155cc SOHC 3バルブ構造の「i-Get」エンジン。加速性能に優れるパワーとトルクを持ち、市街地走行はもちろんツーリングも楽しめる余裕を持つ。
スプリントの特徴となる角形ヘッドライトには高輝度LEDを採用した。写真はハイビーム点灯時で、ロービーム時は下部のみが点灯する。
フロントトランク左側上部に移設された12V電源。コネクタはUSBタイプで、スマートフォンなどの携帯デバイスの充電に役立つ。
クローム仕上げのスイッチボックス。左側にはヘッドライトのロー/ハイ切り替え、ウインカー、ホーンのスイッチが並ぶ。
速度計はアナログ式で白文字がキロメートル表示、赤文字はマイル表示。下部の液晶パネルには燃料計やオドメーター、トリップメーター(A/B)、時計などを表示する。プリマベーラと同形状だが、スプリントは小ぶりなメーターバイザーを装備する。
シートは前後一体となるダブルタイプだが、運転手側にはディンプル加工されて滑りにくい表皮が用いられる。ホワイトの縁取りのアクセントもスプリントならではのデザインだ。
サイドミラーは幅広タイプで、広い後方視界を確保。こちらもクローム仕上げで質感がよく、スプリントのスタイルを高めている。
クローム仕上げのグラブバーは左右分割式。ここもプリマベーラと異なるディテールだ。
高輝度LEDが採用された尾灯。ブレーキランプは中央の円形で、外周部分がテールランプとなる。ウインカーはバルブ式だ。
シートしたトランクにはフェルトが敷かれており、収納物の傷つきを防止。ヘルメット1個を余裕で収納できる大きさだ。
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