掲載日:2017年07月08日 トピックス
取材・撮影・文/野呂瀬 悦史 取材協力/キムコジャパン
バイクイベントとは思えない風景で圧巻。
これまでのレポートでご紹介してきた台湾南部・大鵬湾国際サーキットで開催されたキムコの新型スクーターAK550の納車イベント。その華やかさには驚くばかりだが、こうしたイベントが成り立つのも、「バイク王国」と呼ばれる台湾だからではないだろうか。
実はこのAK550のイベントは、納車式典で終わりではない。サーキットでの納車式典後は、さらに南にあるリゾートホテルに場所を移して、オーナーとメーカーの懇親会が開かれたのである。もちろん、サーキットから会場のホテルまで、オーナーたちは納車ホヤホヤのAK550で移動となるが、オーナーの宿泊や夕食費用はメーカー負担というおもてなしぶり。残念ながら自宅までの距離の問題で懇親会をキャンセルするライダーもいたが、半数近くが出席していたようだ。
今回は、納車式典の会場で見つけたAK550オーナー3名をご紹介するとともに、式典後のホテルイベントの様子もご紹介しよう。
01すべての鍵がオーナーに渡された後、全オーナーが愛車の元へ。AKガールがパラソルを開くと……。
02上空からは、このような風景になっていたようだ。
03台湾では550cc以上の排気量が大型バイクとなり、この赤いナンバープレートを装着する。そのため、赤いナンバーのバイクを所有することは、ある種のステータスがあるようだった。例えるなら、かつて日本で大型バイクの運転が「限定解除」した人しか許されなかった時代の、大型バイクへの羨望に似ているかもしれない。
04イエンさん(33歳)/20歳からバイクに乗っていて、現在はキムコ製のダウンタウン300iも所有。ツーリング仲間が30人ほどいるが、そのうちの5人がAK550を購入したというから驚きだ。キムコ初の270度クランク2気筒エンジン搭載ほか、アルミスイングアームなど、最新技術が投入されたモデルであることも購入動機となったという。
05ホンさん(24歳)/AK550の実車を前に緊張と高揚感に包まれていたホンさん。それもそのはず、初めての大型バイクの購入だという。しかも「給料の9ヵ月分」を5年ローンで購入したというから、その高揚感はハンパない。物価や貨幣価値など日本とは異なるものの、毎月の収入の9か月分の買い物は、そう何度もできるものではないはずだ。今後は通勤や休日のツーリングに使う予定だという。
06リンさん(39歳)/AK550以外のキムコのマキシスクーターをはじめ、日本メーカーの大型スーパースポーツバイクも所有しているリンさん。ベテランライダーであるリンさんでも「こんな納車イベントは初めてでワクワクする」と、今回のイベントが特別だったことを語ってくれた。実は仕事は大学教授。こんなアツイ先生の授業なら受けてみたい!
07AK550の注目ポイントのひとつが、キムコが発表したバイク用IoV「Noodoe」を実装していることだ。スマートフォンの専用アプリと同期することで、メーターのカスタマイズから、目的地や仲間の位置表示、SNSやメール着信表示や、スマホへの駐車場所の表示などもできる。
08サーキットでの納車式後は、一般道を約1時間ほど南下した墾丁(ケンティン)地区にあるリゾートホテル「H Resort(H会館)」に移動。客室はオーシャンビューという超絶リゾート!ここで日本でいうメーカーとオーナーの懇親会が開催された。
09続々と集まってくるAK550オーナー。右側通行の台湾の道路では、路肩と車道の間に二輪車通行帯が設けられている。自転車も走るこの通行帯は、おそらくは自動車とスピード差がある小排気量のバイクや自転車のために設けられていると思うが、渋滞回避に効果的な通行帯である。
10オーナーたちがホテルに到着。ショップ単位で走ってくる人や、ソロで走ってくる人など来場方法は様々だ。宿泊者が大半だが懇親会終了後に自宅に帰るというライダーもいた。
11懇親会会場ではAKガールがお出迎え。
12AK550のオーナーを歓迎するキムコのコウ・シュンピン総経理。「AK550はヨーロッパでも4000台以上のバックオーダーを頂いており、台湾でも400台以上のご予約を頂くことができました。これからキムコは、台湾でオーナーになった皆さまに、最高のアフターサービスを提供していくことをお約束します」。
13サーキットでの試乗会を経て、台湾のバイクメディアもAK550についてコメント。こちらは台湾でバイク雑誌『MotorWorld』を出版しているMotor World PublishingのYi-An Chen執行長。
14こちらはWEBで台湾のバイク情報を発信している『MotoBuy』のWmac Hsu執行長。ほかにも台湾のバイク専門メディアが多く取材・登壇していたが、若い世代が中心となっていたのが印象的だった。
15大鵬湾国際サーキットでAK550の試乗機会を得たこともあり、日本のメディアもAK550についてコメント。こちらは、今回のイベントを一緒に取材した雑誌『タンデムスタイル』の谷田貝洋暁編集長。「どんどん攻めた走りがしたくなる。そんなスポーティなバイク」と素性の良さを語っていた。
16これまで数多くのスクーターモデルを生み出してきたキムコだが、このAK550は外装ビスの一部以外、過去モデルとの流用パーツがない車両だという。それほどまでに最新であることにこだわった車種なのだ。日本での発売を期待しよう!
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