【カスタムアーカイブ】フレーム着地を実現した本物の北米フュージョン

掲載日:2025年07月17日 プロが造るカスタム    

取材協力/CUSTOM SHOP ETERNITY
取材・写真・文/ガスグラフィックス

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ホンダ ヘリックス(カスタムショップエタニティ)

北米フュージョン=ヘリックスをベースにした
驚愕のサイドスタンドレス、フレーム着地仕様

埼玉県草加市で活躍しているエタニティと言えば、最近ではヤマハ・TMAXのイメージが強い。しかし、元を辿ればマジェスティやグランドマジェスティをはじめ、ホンダ・フォルツァ、スズキ・スカイウェイブと、イメージに捕らわれることなく幅広い車種のカスタムを数多く手掛けている。この守備範囲の広さこそエタニティの強みであるのだが、今回ご紹介するアーカイブ車両はこちら。ホンダ・フュージョン、ではなく、ホンダ・ヘリックスとなる。

フュージョンは、ビッグスクーターブームが到来する遥か昔の1986年。長いホイールベースに二名がゆったりと乗車できるスタイル。良好な足付き性などを備えた長距離走行を可能とした250ccスクーターとして登場した。実用性重視だったため、当時はオジサンバイクと揶揄されたのも事実。

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しかしそれが90年代に入って、安い中古車が大量に出回ったと同時に、東京の渋谷、原宿、下北界隈で、新人美容師を中心とした当時の若者の間で大流行することに。瞬く間にオシャレバイクの仲間入りを果たした結果、1997年で生産が終了していたこのフュージョンを、2003年にホンダが正式に販売を復活させたという奇跡を産んだ名車でもあるのだ。そのフュージョンの北米輸出仕様の名称がヘリックス、ということになる。

この車両は2009年ごろに製作されているが、エタニティとしてヘリックスを手掛けるのは初の試みだった。しかも、北米仕様であることにこだわり過ぎず、それまで築き上げた同店のセンスを惜しみなく投入。その結果が、ご覧のサイドスタンドを使わずにフレーム着地というスタイルだった。パールグリーンという色味の選択も独特だが、マフラーやシートをワンオフすることで大人な雰囲気に。メッキを多用せず、プーリーカバーなどに塗装を効果的に使い、渋いけど派手という相反要素を上手くミックス。本物の北米仕様=USDM(United States Domestic Market)とジャパニーズスクーターカスタムの融合という意味では、先鋭的な車輌だった。

詳細写真

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カスタムペイントはビビッドな色合いが好まれがちだが、エタニティはパールグリーンという上品な色味を選択。これにより、フレーム着地という過激なスタイルが、いい意味で中和された印象だ。

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フュージョン(ヘリックス)のカスタムはこうであるべきという方向性が、この時代からすでに完成されていた。それはマフラー選びにも表れていたのだが、エタニティは自社オリジナルサイレンサーを活用し、その固定観念を打破。カスタムとは自由の象徴でもあることを、暗に表現していたのかもしれない。

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フュージョンの特徴でもある快適性を高めた肉厚感あるシートの中身は、ほぼそのまま活用。エナメルと艶消し表皮という2種類の表皮と、大きなダイヤカットデザインを採用することで、ここでも上品さを演出。

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プーリーカバーはメッキにせず、クローム系でペイント。艶やかな質感だが、このブラックアウト化により派手にはならず、でもカスタム感は充分に演出できるという粋な仕上がりだった。

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ハンドルは、手前に大きくプルバックしたエタニティのオリジナルハンドル、アニキバー。前傾姿勢よりもラグジュアリー感がより高まるライディングポジションを確保できるので、長時間のライディングにも効果あり。

カスタムポイント
  • ●フロントフェイス…トップモスト ●マフラー…エタニティ ●ハンドルバー…エタニティ アニキハンドルバー ●シート…エタニティ オリジナルシート ●サスペンション…エタニティ オリジナルエアサス ●ヘッドライト…HID(グリーン) ●ペイント…外装:パールグリーン、インナー:ブラックゴールドパール

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